2019 Fiscal Year Research-status Report
The role of tau protein and 5-HT1B receptor in the amyloid associated depression by positron emission tomography
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19K08029
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
舘野 周 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50297917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 善朗 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (20213663)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アミロイド関連うつ病 / タウ蛋白 / セロトニン1B受容体 / ポジトロンエミッショントモグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
50歳以上でICD-10でうつ病エピソードの診断基準を満たし、かつアミロイドPETにてアルツハイマー病と同程度にアミロイドベータ集積が確認された被検者3名(症例1 64歳女性 MMSE 28点、症例2 69歳女性 MMSE 27点、症例3 63歳男性 MMSE 30点)を研究に登録した。いずれの症例も検査時頭部MRIにて脳器質性疾患、変性疾患を示唆する所見を認めず、また認知症の診断基準を見たさなかった。PET検査時のうつ症状の程度(ハミルトンうつ病評価尺度:HAMD)は症例1 0点、症例2 6点、症襟3 22点であった。症例2及び症例3は検査後のうつ病治療にてうつ症状は寛解に至った。 当初は本年度解析を行ったものを対象として予備解析を行う予定であったが、本年度検査完了者は3名と当初予定を下回ってしまった。このため、個々の症例の[11C]PBB3によるタウ蛋白PET、[11C]AZ10419369によるセロトニン1B受容体PETの結果を検討するに留めた。その結果、一部の症例においてタウ蛋白が海馬や脳幹部に集積していることが明らかになった。セロトニン1B受容体の脳幹部における分布や受容体密度は個々の症例でばらつきを認めた。 本研究の目標は1.アミロイド関連うつ病患者における5-HT1B受容体の分布や密度に特徴があるか、2.アミロイド関連うつ病患者群におけるタウ蛋白集積の分布や程度に特徴があるか、3.アミロイドカナーンうつ病患者群において5-HT1B受容体とタウ蛋白集積が分布や密度・程度の点で関連があるかについて、検討することであるが、いずれの点においても本年度の研究成果からはアミロイド関連うつ病群としての検討をすることが出来なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
被検者リクルートは順調に進んでいるものの、PET検査および合成装置の点検等のため、検査実施不能の時期があったため、当初予定よりもPET検査実施回数が少なくなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
セロトニン1B受容体PET検査の被験者候補は、令和1年度末の時点で10名リストアップしている。PET検査及び合成装置の使用スケジュールの調整を行っており、今年度は当初予定の5回以上は実施出来る見込みとなっている。 神経心理学検査の実施も令和元年度に引き続き同様の体制で実施出来る見込みである。
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Causes of Carryover |
本年度5名の被験者に対してタウ蛋白PET5回、セロトニン1B受容体PET5回の実施を予定していたが、PET検査装置及びPET検査薬合成装置の点検等により3名の被験者に対してタウ蛋白PETおよびセロトニン1B受容体PETをそれぞれ3回ずつと当初予定の3分の2の実施に留まったため、次年度使用額が生じた。次年度は当初予定の5名以上の被験者に対して検査を実施予定のため、予定通りに実施出来れば本年度と次年度で予定通りの使用となる見込みである。
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