2019 Fiscal Year Research-status Report
認知行動療法を用いた摂食障害の予防プログラムの有効性に関する研究
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19K08074
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三宅 典恵 広島大学, 保健管理センター, 准教授 (70548990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 百合 広島大学, 保健管理センター, 教授 (90232321)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 摂食障害 / 予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
摂食障害は患者数増加や発症後の慢性化が深刻な問題であるが、有効な治療法は確立されておらず、予防や早期介入が重要である。 学校保健の現場において,摂食障害の予防的援助を行うには,ハイリスク群の早期支援を目指した的確なスクリーニングを行うことが必要であると考えられている。 青年期の時期を過ごすことが多い大学においても,拒食や過食などの食行動の問題を抱える学生が増加している。これまでの研究から,食行動重度・中程度障害群は摂食障害のリスクを有する可能性が示唆されており,食行動重度障害群および中程度障害群のスクリーニングや予防法の検討は重要課題である。 摂食障害の発症,維持にはストレスが深く関与しており,対人関係ストレスなどが摂食障害のリスク要因として知られている。2019年度は,摂食障害の予防介入に向けて,大学4年生を対象に摂食態度やストレス対処に関する質問紙調査を実施し,食行動重度障害群および中程度障害群の傾向や入学時からの変化について検討する。入学時と4年次の学生健康診断の際に摂食態度調査票(Eating Attitudes Test; EAT-26)とベック抑うつ質問票(Beck Depression Inventory-Ⅱ;BDI-Ⅱ),ストレス状況対処行動尺度(Coping Inventory for Stressful Situations; CISS)を用いて問診票による調査を実施し,個人情報のないデータを用いて,食行動重度・中程度障害群の変化について分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大学生を対象に問診票を用いた質問紙調査を実施し,分析を行った。 予防プログラムの概要は作成しているが,実施に向けては検討及び修正が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
摂食障害のハイリスク因子や予防介入について再度検討を行う。 実施に向けて,予防プログラムの検討及び修正を行う。
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Causes of Carryover |
摂食障害の予防に向けて,大学生を対象とした摂食態度などに関する質問紙調査の実施,予防介入プログラム作成を行い,研究成果の発表や意見交換等を計画していた。これまでの予備調査での結果から内容の再検討が必要となったことや学術集会の中止などもあり,未使用額が生じた。このため,摂食障害の予防プログラムの修正,研究成果発表や意見交換を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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Research Products
(4 results)