2019 Fiscal Year Research-status Report
Antipsychotic treatment and rehospitalization of schizophrenia patients: a cohort study
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19K08082
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
岸 太郎 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (40536801)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 持効性注射薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本においてリスペリドン持効性注射薬が発売されて以降に持効性注射薬が使用された患者の抽出を行っている。持効性注射薬使用時の患者の状態(精神面と身体面)、その後の持効性注射薬の継続率、中断した際の理由などをカルテ調査している。 2019年度は研究協力医療機関への本研究のお願いを行いご了解を得た。また、本研究の倫理審査委員会での承認を得た。持効性注射薬が使用された患者の抽出を行い始めた。今年度は各患者の臨床情報の抽出を行いたい。 また、海外で持効性注射薬は双極性障害の再発予防にも使用されている。私達は双極性障害に対する持効性注射薬の再発予防を検討したネットワークメタ解析も行っている。この研究の論文検索を行い、約40本の無作為割付試験を同定した。本研究の開始に当たり、PROEPEROに研究登録を行い、各研究からデータを抽出し始めた。
持効性注射薬に関する論文検索を継続的に行い、新たに以下の臨床疑問を立てた。1つ目は、持効性注射薬の投薬部位により抗精神病薬の血中濃度が変わる可能性が指摘され始めている。カルテ調査ではこの点にも注目したい。また、注射部位を変更し血中濃度を測定する臨床研究を開始する予定である。2つ目は、持効性注射薬はefficacy studyのメタアナリシスでは再発予防効果が経口薬と差がないと報告されているが、観察研究では圧倒的に持効性注射薬の再発率が低いことが示されている。これらの研究を基にエビデンスレベルで持効性注射薬の有用性を判断した場合、統合失調症に対する持効性注射薬の使用は弱い推奨となるが、医療経済的に持効性注射薬の有用性を検討した研究がないことが分かった。そのため、私達は持統合失調症に対する効性注射薬の費用対効果分析も行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記に記載した通り、持効性注射薬に関連する様々な研究が開始され始めておりおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
持効性注射薬に関する論文検索を継続的に行い、新たに以下の臨床疑問を立てた。1つ目は、持効性注射薬の投薬部位により抗精神病薬の血中濃度が変わる可能性が指摘され始めている。カルテ調査ではこの点にも注目したい。また、注射部位を変更し血中濃度を測定する臨床研究を開始する予定である。2つ目は、持効性注射薬はefficacy studyのメタアナリシスでは再発予防効果が経口薬と差がないと報告されているが、観察研究では圧倒的に持効性注射薬の再発率が低いことが示されている。これらの研究を基にエビデンスレベルで持効性注射薬の有用性を判断した場合、統合失調症に対する持効性注射薬の使用は弱い推奨となるが、医療経済的に持効性注射薬の有用性を検討した研究がないことが分かった。そのため、私達は持統合失調症に対する効性注射薬の費用対効果分析も行う予定である。双極性障害に対する持効性注射薬の再発予防を検討したネットワークメタ解析も進める予定である。
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Causes of Carryover |
初年度は研究計画を立て、倫理審査委員会への申請や研究協力機関との調整をおこなっていたため、当初計上していた研究補助員の人件費が少額となった。
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Research Products
(1 results)