2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of a Screening System Using Mouse-model for Chemical Modifiers of Radiation Response
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19K08130
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
笹井 啓資 順天堂大学, 医学部, 教授 (20225858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川本 晃史 順天堂大学, 医学部, 助教 (60862167)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エダラボン / 放射線防護 / ラジカル / in vivo-in vitro assay |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はマウスの可殖腫瘍を用いてエダラボンの腫瘍への放射線防護効果を求めた。生後8週間のC3Hマウス雌(20 g)を使用し、2週間前に両側大腿部へ10万個のSCCVII腫瘍細胞を移植した。移植腫瘍が経約7mmの時点で実験を行った。照射30分前に生理食塩水またはエダラボン100 mg/kgを腹腔内投与した。マウスをケージ内で無麻酔、無固定で15Gyの160kV X線全身照射を行った。照射後マウスを頸椎脱臼により安楽死させ、腫瘍を清潔な状態で取り出した。腫瘍を機械的に細断し、15分間のトリプシン処理で単細胞を得た。以下通常のコロニー法で細胞生存率を算出した。非照射対象群では細胞生存率はいずれも約0.3であった。15Gy照射群では、生理食塩水、エダラボン投与群とも約0.08で有意差を認めなかった。 同時に行った全身への影響については、エダラボン投与群では非投与群に比較して3.5日後体重減少が軽度(-4.35g 対 -3.7g)であった。 In vitroではヒト脳腫瘍由来U251細胞、マウスSCCVII腫瘍に関してコロニー形成法で放射線防護効果を検討した。エダラボン100 microM 30分の暴露後、放射線照射を医療用リニアック4MV X線を用いて放射線照射を行った。期待通り、どちらの腫瘍でも放射線防護効果を認められなかった。次に放射線照射後の細胞増殖に対するエダラボンの効果を上述のSCCVII腫瘍細胞およびC3Hマウス由来の線維芽細胞A9を用いて行った。薬剤に24時間暴露後放射線6Gyを照射し、更に48時間培養して細胞数をCellTiter 96キットを用いて測定した。線維芽細胞A9ではエダラボン100 microM暴露群では対象群に比較して優位に細胞数が多かったが、腫瘍細胞SCCVIIでは効果を認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス蔓延のため、一時期、新規実験の開始が制限されたため、動物実験に遅れた生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度後半から研究が順調に推移しており、動物実験およびインビトロでの実験をこのまま定期的に進める。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス蔓延のため動物実験の開始が遅れたため、動物実験用の経費が次年度に繰り越しになった。年度後半から動物実験が軌道にのり、今後、実験の進行にともなって使用予定である。
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