2020 Fiscal Year Research-status Report
食道癌化学放射線療法における人工知能を用いた治療効果予測モデルの開発
Project/Area Number |
19K08153
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
村上 祐司 広島大学, 医系科学研究科(医), 講師 (10403528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 大輔 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (20630461)
西淵 いくの 広島大学, 病院(医), 講師 (70595834)
三木 健太朗 広島大学, 病院(医), 病院助教 (90732818)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 食道癌 / Radiomics / 機械学習 / 病理学的奏功 / 予測モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】 切除可能局所進行食道扁平上皮癌に対する術前化学放射線療法(CRT)による病理学的完全奏効(pCR)率は比較的高く、治療前の情報から病理所見を予測できれば、臓器温存希望患者の治療選択に貢献できる。本研究では、Radiomicsと機械学習を使用して、切除可能局所進行扁平上皮癌患者の術前CRT後病理所見の予測モデルを構築し、その有用性を検討する。【方法】 2003年から2016年に術前CRT+手術を受けた98人のESCC患者のデータを使用。まず、放射線治療計画CT画像と治療前PET画像を融合し、PET画像上に8種類の標的領域を作成。次に、radiomics技術を用いて、標的領域内のPET画像データから、患者ごとに計6968個の画像特徴量を生成した。その中から機械学習に最適な画像特徴量を、LASSO解析ソフトを用いて抽出した。機械学習法は、ニューラルネットワークを使用し、抽出した画像特徴量を入力値、pCRまたはnot pCRの情報を出力値とし、58症例のデータを学習データ、15症例のデータを検証データとして機械学習を行い、予測モデルを作成した。残る25症例のテストデータを使用して予測精度を評価した。さらに精度向上目的にFive-fold cross validation解析を実施した。【結果】LASSO解析にて32の特徴量が抽出され、学習データ・検証データにて予測モデルを構築した。結果、作成した5つの予測モデルによる予測の精度、特異度、感度、AUCの平均は、91.2%、92.0%、89.5%、0.97であった。【結論】作成した予測モデルは、切除可能局所進行食道癌術前CRT後の病理所見を高率に予測可能であった。上記内容について、日本高精度体幹部照射部会学術集会、米国放射線腫瘍学会年次総会、ASCO-GIにて発表した。研究内容は論文化し、現在投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究進捗は順調である。研究内容は進捗状況に応じ、ASCO‐GI 2020;Gastrointestinal Cancers Symposium (2020年1月23-25日)、第33回日本高精度体幹部照射部会学術集会(2020年5月8日~5月18日)、米国放射線腫瘍学会年次総会(2020年10月25-28日)、など国内学会、国際学会に演題応募し、採択され発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、これまでの研究成果の評価、総括を行う。そして研究結果を論文化して国際学術誌に投稿予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由;予定をしていた国際学会、国内学会への参加が新型コロナウイルス感染拡大によりできなかったため、また謝金を要する講師招聘ができなかったため。 使用計画:コロナウイルス感染拡大終息後の国際学会、国内学会参加のための参加費、旅費に使用予定である。
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Research Products
(3 results)