2020 Fiscal Year Research-status Report
転移性肝腫瘍に対する人工知能(AI)を用いた治療効果予測の確立
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19K08160
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
田村 明生 (赤羽明生) 岩手医科大学, 医学部, 特任講師 (90714444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 和之 獨協医科大学, 医学部, 教授 (40444004)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 肝転移 / CT / ノイズ低減 / テクスチャー解析 / 被ばく低減 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、化学療法後の大腸癌肝転移のCT画像に対する定量解析と病理組織診断を結びつけ、予後予測や治療効果予測へ反映させることである。本年度はCT画像と病理標本を対比したデータベースの解析を行った。化学療法後のCT画像所見は、主に腫瘍細胞の残存率と良好に関連していることが示された。またCT画像における腫瘍のヒストグラム解析を行い、腫瘍壊死の性質との関連が示唆された。この結果を北米放射線学会(RSNA2020)にて発表し、Certificate of Meritを受賞した。 一方で高体格患者の腹部CTにおいて、線量不足に起因する画像ノイズの増加やコントラスト低下が生じることで診断の再現性が低下することが示された。これらを解決するためには撮影線量を増加させることも一つの方法ではあるが、これは患者被ばくの増加の要因ともなる。そこで我々は人工知能応用画像再構成を用いることで、線量を増価させることなく高体格患者の画質を改善させる可能性について検討を始めた。今年度はファントムを用いたデータ取得と、臨床画像のデータベースの構築を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
化学療法後の大腸癌肝転移のCT画像と病理所見の対比を行い、北米放射線学会(RSNA2020)にて発表することができた。またCertificate of Meritを受賞することができた。併せて進めている腹部CTの画質改善については、人工知能応用画像再構成法の実行可能性に目途がつき論文発表の準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、化学療法後の大腸癌肝転移のCT画像および病理標本を対比したデータベースをもとに、テクスチャー解析を進める。また定量的評価だけではなく、定性的評価(人の目による評価)について再現性の検討を行い、現状の画像評価基準の問題点を明らかにする予定である。また腹部CTの画質改善については、論文発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの世界的流行により、国内・国外の学会が軒並みWeb開催となったことで予定した学会出張費が消化されなかった。このため次年度使用額が生じた。 次年度の学会発表の際の出張費や論文発表費用に充てることとしたい。
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Research Products
(6 results)