2020 Fiscal Year Research-status Report
拡散MRI画像を用いた画像ベースの組織定量値推定手法の開発
Project/Area Number |
19K08184
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Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
熊澤 誠志 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (50363354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉浦 敬 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (40322747)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 拡散MRI / EPI / 幾何学的歪 / 磁場不均一 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では拡散MRIが最も応用されている頭部領域を対象として,画像ベースでの拡散MRI画像における幾何学的歪みから磁場不均一分布を推定する手法,ならびにその磁場不均一分布から組織定量値を推定する手法の開発を行うことを目的としている. 拡散MRIでの撮像ではEcho planar imaging(EPI)法が用いられているが,得られる画像では被写体内で生じる磁場不均一に起因した幾何学的歪みが生じるという問題があり,この画像歪みが拡散MRI画像データの後処理・解析に大きな影響を与える.この磁場不均一は被写体組織間の磁化率の差に起因することから,通常はEPI撮像法の問題点として扱われるこの画像歪み現象を画像に埋め込まれている磁場不均一情報として考え,本研究では拡散MRI画像を構成するEPI画像と形態情報画像(T1強調画像)の情報を用いて被写体内での磁場不均一分布を推定する画像ベース手法の開発・改良を行ってきた. 申請者が提案した手法の定量評価を行うためにシミュレーションデータを作成した.被写体組織間の磁化率に起因した磁場不均一分布の計算は,仮想3T-MRI装置に頭部デジタルファントムを配置して行った.この頭部デジタルファントムに対してシングルショットEPI法に基づくMR信号を計算することで, MRI画像をシミュレートした.先行手法としてnon-rigid registration法であるBrainSuite Softwareを用い,提案手法と先行手法をシミュレーションデータに適用し,提案手法が先行手法より優れていることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究期間において研究実施計画書に記載したアルゴリズムを実装し,これまでに申請者が提案した手法をシミュレーションデータに適用し,提案手法の精度評価を行った.また先行研究の手法との比較評価を行い,提案手法が先行手法より優れていることを示した.
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Strategy for Future Research Activity |
提案手法から得られる推定磁場不均一分布から組織の磁化率推定推定するアルゴリズムを構築する.具体的には,従来の磁場不均一分布と双極子カーネルとのデコンボリューションではなく,反復法を用いて推定するアルゴリズムを構築する.
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Causes of Carryover |
計画当初に参加を予定していた国際会議への出張を取りやめたため.
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Research Products
(1 results)