2020 Fiscal Year Research-status Report
エストロゲン受容体PETによる進行転移乳癌のCDK4/6阻害剤併用療法評価
Project/Area Number |
19K08207
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
久慈 一英 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90283142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山根 登茂彦 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (20526660)
福島 賢慈 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (50408613)
佐伯 俊昭 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50201512)
大崎 昭彦 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90291484)
松浦 一生 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (90522954)
上田 重人 埼玉医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20646947)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エストロゲン受容体 / CDK4/6阻害剤併用療法 / 内分泌療法 / PET / 乳癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
治療開始時の生検時にはエストロゲン受容体陽性であった進行または再発進行乳癌患者8名にこれまでFES-PETを施行した。評価可能病変にて治療前はFDG SUVmaxおよびFES SUVmaxは、6.6±3.2、4.2±3.9であったものが、治療開始後にはそれぞれ3.3±1.9 (p<0.001) 、2.0±0.98 (p=0.026)と有意に低下した。血中エストラジオール濃度は、治療前7.2±3.9pg/mLであったが治療後には19.7±12.2pg/mLと上昇したが、治療前後で血中エストラジオール濃度とFES集積に相関はなかった。多くの病変が骨転移であったが、骨転移マーカーは、BAPと1-CTPでは、治療前に17.5±17.3および4.1±1.9であったが、治療開始後にそれぞれ17.0±16.8 (p=0.018)および4.3±2.2 (p=0.46)と、1-CTPは有意な変化が無いもののBAPがわずかながら有意に低下した。再発治療前にすでにエストロゲン受容体が乏しい病変も多く、内分泌治療により感受性のあるエストロゲン受容体陽性癌細胞から感受性の乏しいエストロゲン受容体の乏しい癌細胞へ変化して再発していることが考えられた。エストロゲン受容体集積の良好な転移は治療後にFES集積が低下することがわかり、FDGでも低下傾向があることから、内分泌療法剤単独またはCDK4/6阻害剤併用療法への感受性を示していると考えられた。特に、治療開始後でも有意なFES集積が認められたものが1例のみあり、内分泌療法剤単独またはCDK4/6阻害剤併用療法の効果はFES集積の変化でも説明できない場合があることもわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症の影響で新規登録がしにくい状況が起きている。20例予定のところ8例登録にとどまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
登録期間を延長して登録を待つことにする。コロナ感染症が次第に鎮静化することを期待する。
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Causes of Carryover |
症例登録と実施が遅れているため、検査予定費用が少なくなっているため。
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