2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study of development and application of PVA-KI gel dosimeter for radiation therapy
Project/Area Number |
19K08210
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
砂川 武義 福井工業大学, 工学部, 教授 (60329456)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 三次元ゲル線量計 / ラジオクロミックゲル線量計 / 放射線治療 / 医学物理学 / 放射線計測 / 放射線可視化技術 / PVA / KI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,放射線がん治療において,容易に,放射線の可視化は正確な線量分布の評価のための可視化技術の中で,生体成分と同等の組成を持つ,部分ケン化ポリビニルアルコール (PVA),ヨウ化カリウム(KI),ホウ砂,果糖を原料とするゲル状化学線量計(ゲル線量計)に対して, 反応メカニズム及び放射線照射効果の詳細を明らかにするために,紫外・可視分光光度計 に ペルチェ温調システム 接続し, 照射試料を加温し た状態で 吸収スペクトルの時間変化測定 及び 吸光度の時間分解測定を行い.反応動力学的解析から,PVA-KIゲル線量計の特徴である 放射線照射後赤色に呈色したゲル線量計を加温に透明化し再利用性を持たせる反応の化学反応式及び速度定数を与えた. さらに, 従来測定が困難であった鉛やコンクリートで遮蔽された管理区域内に照射試料と共に設置し,放射線照射中のゲルの光吸収in-situ測定(その場測定)を可能とするPVA-KIゲル線量計に特化した発光ダイオードとRGBカラーセンサを組み合わせたセパレート型in-situ測定装置を開発した.本測定システムを用いてPVA-KIゲルへのγ線照射に対して光吸収に伴う受光カウントの時間分解測定及び電離箱を使用した吸収線量の時間分解測定を行い,これらの測定結果の比較を行った.その結果,測定した受光カウントを対数値にとれば,2Gy以上の吸収線量領域で電離箱と同等の線量測定が可能であることを明らかにした.さらに,同じ線量率におけるγ線照射とX線照射の比較において,γ線照射の方が受光カウント数が大きい,すなわち測定感度が低いことから,PVA-KIゲルが放射線のエネルギーにより測定感度が変化することを明らかにした.また,X線照射において高線量率においては,呈色反応が終了しない条件でX線照射するため測定感度が低下することを見出した.
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