2021 Fiscal Year Research-status Report
テクスチャ解析によるビッグデータを用いたMRIによる前立腺癌診断能の向上
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19K08224
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
吉田 耕太郎 金沢大学, 附属病院, 特任准教授 (30645130)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / テクスチャ / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、当院における前立腺癌手術での全摘症例を対象にして、画像での解析と病理学的所見の関係性を中心に解析、検討を進めた。前立腺癌が病理所見と同部と考えられる画像所見の情報を収集してきたが、病理学的スライス断面と画像との一致する症例がある一方で、一致させることが難しい症例や、あるいはGS3+3など悪性度の高くない病変などは画像での病変を指摘できない症例も見られた。これらに関しては現在、どのようにして病変部の画像情報を取得するか、鋭意検討している。 病理所見と一致した画像所見が得られた対象に対しては、病理学的悪性度と画像との関連性を検討し、画像で悪性度の高い病変を疑う所見がどのようなものかを検討した。また画像で悪性度の高い病変を疑うことが可能なモデル作成の可能性に関して現在検討を行っている。また悪性度のみならず、昨年から行っている、バーチャルスライド化した病理プレパラートの組織構築成分解析を同時に進めており、病理学的な上皮成分、間質成分、管腔成分などの組織構築が組織学的悪性度(GS)とどのような関係性があるのか、またこれらと画像所見とどのように関係性を有しているのかを検討している。 画像から得られたデータに関しては、人間の眼による視覚評価のみならず、抽出した病変のヒストグラム解析やいわゆるテクスチャデータである二次統計量などを順次取得している。これらに関して、病理学的悪性度との関連性を検討するために機械学習の手法を用いて、更なる検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染に伴う研究活動の制限や自粛などを余儀なくされ、顕微鏡を用いての解析や画像解析に十分な時間を割くことができず遅延している。今後は可能な限り効率的に研究計画の成果を出せるよう計画を立てて研究を遂行していく。
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Strategy for Future Research Activity |
現在症例の画像所見と病理プレパラートの取得はできているが、病変一致を得るために時間を要している。研究実績の概要にも記載したが、画像と病理所見の一致が得られていない症例に対してどのように扱うかを模索している。また悪性度や病理学的組織構築と画像所見との関連性に関して、重要な画像所見要素の抽出やモデル作成を行う予定である。予定より研究が遅延 しているが、予定している研究計画の成果を出せるよう順次解析、検討を遂行していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染に伴う研究制限があり、予定していた実験の遂行や学会参加などがかなわなかった。次年度はさらに計画的に画像解析、病理解析を行うために予定の使用額を使用す る予定である。
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