2020 Fiscal Year Research-status Report
Redox imaging of Breast Cancer Animal Model by DNP-MRI
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19K08225
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
野澤 麻枝 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任助教 (90802786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兵藤 文紀 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授 (10380693)
松尾 政之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40377669)
田中 秀和 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30509782)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 乳癌 / DNP / レドックス代謝 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は生体内のレドックス代謝を高感度に可視化できる、動的核偏極(Dynamic Nulear Polarization:DNP)MRI法で乳がんのレドックス代謝を非侵襲的に解析し、レドックス代謝を乳がん診断のイメージングバイオマーカ-とする代謝情報に基づく診断法を確立を目指している。 昨年度は移植した乳癌(トリプルネガディブ:BT-20)を検出すために癌の形状と大きさに適合するサーフェイス型ESR照射コイルを作製して乳癌モデルマウスのレドックス代謝イメージングを施行した。BT-20細胞を移植した乳癌モデルマウスにおいてDNPプローブとしてCmPを用いてDNP-MRIによる検証を行った。その結果、今回用いた乳癌モデルマウスでは、腫瘍経が小さい場合にはCmPの分布を確認したが、1.5cm以上の腫瘍においては腫瘍周辺部の分布のみであり、腫瘍中心部ではDNP効果は極めて低かった。 また予備検討において自然発症乳がんモデルマウスを検討したところ、CmPが分布し明瞭なDNP画像を得ることができた。これらのことから、腫瘍の成長において血管構築性がCmPによるDNPコントラストに大きく影響していることが想定された。 さらに、乳癌モデルマウスにおける癌特異的な代謝を検証するために、Hypersenceを用いた検証を実施した。プローブとしては13Cピルビン酸を使用し、超偏極後に乳癌モデルマウスに急速投与して13CのMRI計測を行った。その結果、投与した13Cのピルビン酸のピークに加え、癌特異的な代謝により生じる13C乳酸のピークを確認することができた。これらの結果より、DNP-MRIによる腫瘍内のレドックス代謝と、dissoluton DNP法による13Cピルビン酸を用いた癌特異的な代謝を今後比較検証することで、早期診断におけるレドックス代謝の有用性を検証するよていである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書の計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は計画調書に記載した研究計画に加え、予備検討で良好な結果を得た自然発症乳がんモデルマウスのDNP-MRIを用いたレドックスイメージング、および代謝イメージングを追加実施し、レドックス代謝イメージングの乳癌診断および治療における有用性を証明する。
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Causes of Carryover |
昨年度の乳癌モデルマウスでの実験において、BT-20細胞のモデルマウスでは、腫瘍径が大きい場合においてDNP用造影剤の浸透性が悪いためにイメージングまでに至らなかったケースが多く、その結果、必要マウス数が想定より少なかったため当該助成金が生じた。次年度は、自然発症モデルマウスを新たに作製するためにマウスの費用として当該助成金を充当する予定である。
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