2019 Fiscal Year Research-status Report
FAK阻害薬の骨原発悪性腫瘍への早期臨床応用実現を目標とした転移抑制機構の解明
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19K08255
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
盛武 浩 宮崎大学, 医学部, 教授 (40336300)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨原発悪性腫瘍 / 骨肉腫 / ユーイング肉腫 / 転移抑制 / FAK / IGF-IR / インテグリン |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫不全マウスを用いた実験系でユーイング肉腫においてFAKとIGF-IRの二重チロシンキナーゼ阻害薬であるTAE226単剤により非常に高い局所での増殖抑制効果のみならず転移抑止効果がみられること、そしてシグナル伝達系も含み分子生物学的にその機序を証明した。さらに既存の抗がん剤の相乗効果、安全性も確認し、その成果をCancer Medicineに報告した[Moritake et al. 2019:8(18): 7809-7821]。ユーイング肉腫のみならず骨肉腫においても同様の効果がみられることを細胞株を用いたMTTアッセイにより複数で確認できた。これらの骨原発腫瘍転移例の既存の治療では極めて不良とされる予後改善のためにFAKとIGF-IRの上流に存在するインテグリン分子を同定し阻害することを目的に、ユーイング肉腫ならびに骨肉腫患者の原発と転移巣のペアの検体を用いて発現アレイ解析を行う予定である。肺転移症例の手術経験豊富で多くの検体を保有している神奈川県立こども医療センターに共同研究をお願いしてご協力いただける話になり、当院ならびに神奈川県立こども医療センター医の倫理委員会での申請を終え、現在、神奈川県立こども医療センターでの承認待ちである。承認され次第、検体送付が可能となり、解析を進める予定である。また、ユーイング肉腫ヒト細胞株TC71による尾静脈からの骨髄転移には成功したが、骨肉腫細胞株について肺転移モデルの確立を目指して条件を調整中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
医の倫理委員会での研究計画書の承認手続きに予想以上に時間を要したから
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Strategy for Future Research Activity |
検体を入手次第、至急、解析を進める予定である
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Causes of Carryover |
研究を進めるために必要な倫理委員会の承認までに非常に長い時間がかかっており、解析予定の研究が遅延したためである。承認され次第、解析をすすめる。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] TAE226, a dual inhibitor of focal adhesion kinase and insulin-like growth factor-I receptor, is effective for Ewing sarcoma.2019
Author(s)
Moritake H, Saito Y, Sawa D, Sameshima N, Yamada A, Kinoshita M, Kamimura S, Konomoto T, Nunoi H.
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Journal Title
Cancer Medicine
Volume: 8
Pages: 7809-7821
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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