2023 Fiscal Year Research-status Report
網羅的遺伝子解析と三次元タンパク構造解析を用いたウエスト症候群の基礎病態解析
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19K08285
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
石原 尚子 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (30393143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 秀人 藤田医科大学, 医科学研究センター, 講師 (70308849)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ウエスト症候群 / 網羅的遺伝子解析 / 三次元タンパク解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウエスト症候群は主に乳児期に発症する予後不良なてんかん性脳症であり、その疾患多様性は幅広く、予後も様々である。本研究ではウエスト症候群およびその類縁である難治性てんかん性脳症を対象として網羅的遺伝子解析にて候補遺伝子を絞り込み、その病態解析をすすめるものである。 2023年度は新規のウエスト症候群2例および類縁するてんかん性脳症2例(兄妹)の解析を行い、原因遺伝子の同定をおこなった。ウエスト症候群の1例は画像異常を伴わないタイプであり、シナプス関連タンパクやチャネルを構成するサブユニットをコードする遺伝子パネルを用いたターゲットエクソーム解析を施行中である。また1例は、結節性硬化症類似の表現型を呈しているものの末梢血から抽出したDNA解析にてTSC1/TSC2遺伝子に病的変化を認めなかったため、腫瘍病変から抽出したDNAを用いてターゲットエクソーム解析を施行中である。てんかん性脳症の兄妹例においては網羅的遺伝子解析にて抑制系interneuronに関与するタンパクサブユニットをコードする遺伝子を候補に挙げ、表現系との関連について検討中である。これらの臨床像と遺伝子変化については2024年度の学会にて報告予定である。今後、遺伝子変化に伴う三次元タンパク構造解析を行ない、病態への関連性を解明していく予定である。新規遺伝子の同定及びその機能と病態への関連性を解明することは、将来的な治療法の開発や予後の改善へ向けて必要なステップであり、研究を推し進める価値があると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
次世代シーケンサー解析費用について、前年度の解析症例や他の研究検体と同時に解析を行ない、当初予定している金額を下回ることになった。West症候群をはじめとするてんかん性脳症の発症はCOVID-19の影響を受けず、臨床評価は随時行なっており、助成金は、現在進行形の病態解析費用に充てる予定である
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Strategy for Future Research Activity |
網羅的遺伝子解析にて兄妹例の病因遺伝子候補が挙がっている。今後は、病態への関連性も含めて解析を進めている。 1. 臨床検査データの集積と、原疾患別の治療経過および予後の評価を行なう。 2. 網羅的遺伝子解析実施例に対する臨床データと候補遺伝子のマッチング作業 3. 候補遺伝子の絞り込みが行なわれた症例について、その病態解析をすすめる。 本研究はCOVID-19の影響をうけて遅延しており、研究期間の延長を申請している。今後は研究結果のまとめを行なっていく予定である。
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Causes of Carryover |
国際学会参加のための渡航費用が、円安のため高額になった。
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