2021 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギーワクチン開発を目的とした食物アレルゲンエピトープの網羅的解析手法の確立
Project/Area Number |
19K08296
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川本 典生 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (50397337)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アレルゲン / ペプチド / 抗原提示 / エピトープ / 食物アレルゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
アレルギー疾患における、抗原提示メカニズムを解析する事を目的として、抗原提示細胞から提示されるアレルゲンペプチドを検出するLigandome解析を試みた。抗原提示細胞から、抗原提示されるMHC class II分子を磁性ビーズを用いた共免疫沈降法によって分取し、MHC class II分子上に抗原提示されているアレルゲンペプチドをLC/MS法を用いて検出をした。特にヒト単球系細胞株THP-1をPMAとIL-4存在下で培養することで樹状細胞様の細胞に分化させ、この細胞にアレルゲンを添加し、回収された細胞をMHC class II抗体(HLA-DR)を用いて共免疫沈降を行った。アレルゲンとしては、牛乳カゼイン等を用いた。陰性コントロールとして、MHC class II分子が発現していないHEK293細胞を用いた。また、その他にヒト末梢血単核球細胞(PBMCs)を取得し、磁性ビーズでCD14陽性細胞とCD14陰性細胞を分取した上で、CD14陰性細胞(MHC class II分子を発現するB細胞を含む)はそのまま抗原刺激を行い、また、CD14陽性細胞(単球)はMonocyte-drived DCsに分化させたものを用いて抗原刺激を行った、その後、LC/MSの解析に供した。THP-1細胞から作成した樹状細胞様細胞にはMHC class II分子が発現している事が確認されたが、HEK293細胞には発現は確認されなかった。LC/MS法により条件によってTHP-1より作成した樹状細胞様細胞やPBMCs由来の各細胞から、複数の配列が検出され、投入したカゼイン由来のペプチドである可能性が考えられた。一方で、得られている配列の信頼性について更なる確認が必要であり今後さらなる検討を進める必要がある。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] CQ2 IgE依存性牛乳アレルギー患者において、経口免疫療法は完全除去の継続と比較して有用か?2021
Author(s)
川本 典生, 房安 直子, 佐藤 幸一郎, 三浦 太郎, 鈴木 修一, 中村 俊紀, 山本 貴和子, 二村 昌樹, 岡藤 郁夫, 山田 佳之, 海老澤 元宏
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Journal Title
日本小児アレルギー学会誌
Volume: 35
Pages: 304~318
DOI
Peer Reviewed
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