2020 Fiscal Year Research-status Report
選択的オートファジーが気管支喘息発症の病態におよぼす役割
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19K08340
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
村井 宏生 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (50464566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大嶋 勇成 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (40303391)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 選択的オートファジー / 気道上皮細胞 / 気管支喘息 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度の結果から、吸入抗原刺激のみではmiRNAを介した喘息発症のメカニズムとしては十分ではなく吸入抗原刺激に加え、autophagyシグナルが加わることにより、miRNAが分泌され、気管支喘息の発症を引き起こすのではないかと仮説を建てた。令和2年度は気道上皮に吸入抗原刺激を加え、更にautophagyの誘導を加えることでmiRNA量に変化があるかどうかを検討した。具体的にはPoly I:Cの刺激に加え、autophagy inhibitorであるlyn 1604もしくはautophagy inducer であるAICARを加え、qPCRにてmiR595, miR23の変化を観察した。また、HBEC-KT 1x10^6cell/mlにPoly I:Cは10ug/ulに加え、AICARを2mMもしくはlyn1604を20uMを用い、0hr, 24hr, 48hrのmiRNAの増減を評価した。結果としてはautophagy inducer であるAICAR刺激を行った群において48hrのmiR595量が統計学的に有意な上昇を認めた。(p=0.0004)しかしながら、増加率controlと比較して1.4倍前後であり、実際の症状として有意かどうかは不明である。次に我々は前述のautophagyや各々の抗原が近年気管支喘息の発症と強く関わることが報告された、RNase 7, およびb-defensin量の変化に影響を及ぼすかどうかを観察するためにHBEC-KT cellに各種抗原刺激(Lyn 1604, AICAR, 低分子量Poly IC, ALT-E, LPS, YKL, HDM)を加え、ELISAにてRNase 7, b-defensinの変化を検討した。結果としてRNase 7においては有意な差を認めなかったものの低分子量Poly IC刺激においてb-defensin の有意な上昇を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨今のコロナウイルスの流行のためメディウムを含む、資材調達に時間がかかったことと、気道上皮細胞の培養に時間がかかったこと、さらにmiRNA PCRの手技確立に対して時間がかかったことによると思われる。本年度はすでにmiRNA qPCRの手技が確立しているために問題なく経過すると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年である令和3年度はb-defensin がautophagy により誘導されることを主に検討を行う予定である。具体的にはHBEC-KTを低分子量のpoly IC, AICAR, lyn1604 の刺激を行い、miRNAの増減の評価をmiRNA array にて網羅的に行いb-defensin の分泌に関係する経路を特定する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度はコロナウイルス感染症の流行のため、情報収集のための学会参加が不可能であったこと、計画通りに研究が進まなかったことから物品費の執行ができなかったことにより次年度の使用が生じた。令和3年度は、細胞培養のための物品購入費、刺激物質であるダニ抗原の購入費、またmiRNAアレイ購入費として使用する計画である。
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