2021 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェネティックな変化を基盤とする新規胃発癌モデルの構築
Project/Area Number |
19K08373
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
前田 愼 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40415956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須江 聡一郎 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (00738619)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 胃がん / リプログラミング |
Outline of Annual Research Achievements |
1.SOX2-creERT/CDH1floxed/PIK3CAH1047R, Lgr5-creERT/CDH1floxed/PIK3CAH1047R, Foxa3 cre/CDH1floxed/PIK3CAH1047Rマウスについては交配を行い、解析を行ったが、前2者については腫瘍の発生が見られず、Foxa3系についてはマウスが生まれなかった。これはFoxa3が膵臓にも発現し、膵臓でのCDH1欠損が膵炎を惹起するためと考えられた。 2.エピゲノム変化に基づく胃癌マウスモデルの構築についてはリプログラミングマウスを用いて胃癌発生を考慮したマウスの作成を行った。初期化因子(OSKM: Oct3/4, Sox2, Klf4, c-Myc)を胃特異的プロモータマウスであるSox2-cre, Foxa3-creを用いて,一時的に働かせることにより、胃内に初期化因子を発現させた。初期化因子の発現により、胃上皮は細胞死に陥り、胃粘膜の萎縮及び再生の亢進が観察されたが、腫瘍の発生は観察されなかった。そこでTP53 floxedマウスとの交配を行うことによって、腫瘍発生の検討を行うも腫瘍の形成は観察されなかった。現在さらにPIK3CAH1047Rマウスを交配することによる腫瘍形成を試みている。 3. 胃オルガノイドの解析 マウス胃粘膜よりオルガノイドを培養し、初期化因子を発現させたところ、多くの細胞が細胞死に陥った。残存した細胞は重層化の傾向を示し、腫瘍細胞様の変化を呈した。生体内における腫瘍化については免疫不全マウスへの移植をしたが、腫瘍化は観察されていない。また、IPS様の変化も観察されていない。
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