2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of new therapy for eosinophilic gastrointestinal diseases targeting the regulation of mucosal barrier
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19K08480
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
大島 忠之 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (00381814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 広一 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (60378742)
三輪 洋人 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80190833)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 好酸球性消化管疾患 / 細胞間接着装置 / タイト結合 / クローディン |
Outline of Annual Research Achievements |
粘膜バリア機能制御による好酸球性消化管疾患に対する新たな診断法および治療法を開発すべく研究を進めている. <ビオチンを用いた食道粘膜透過性の検討> 好酸球性食道炎患者と健常者の食道粘膜生検組織を用いて粘膜上皮のバリア機能をビオチンの透過性の違いで検討をしている.好酸球性食道炎の食道粘膜で明らかにビオチンの透過性は亢進しており,治療後においても透過性の亢進が残存する傾向にあることを突き止めている.また好酸球性食道炎における好酸球や肥満細胞浸潤を確認し,治療による影響,透過性および症状との関連を検討している.治療後に好酸球浸潤は改善するが,粘膜透過性の亢進が依然として残存することが明らかとなってきている.一方,全例でみられる現象ではなく,症状との関連も明らかでない状況にある.肥満細胞浸潤と症状の関連が指摘されていることからさらに検討を追加している.またバリア機能に関わるmRNA発現および免疫染色での検討を行っており,治療前後での変化を確認している. <レーザーマイクロダイセクションによるタイト結合関連因子の局在解析> 正常食道扁平上皮粘膜層でのタイト結合関連因子(CLDN1, CLDN4, occludin)のmRNA発現の局在に違いがあることが明らかとなって来ている. タイト結合関連因子によって顆粒層と有棘層・基底層で発現局在が大きく異なることが明らかであり,食道粘膜のバリア機能を考える上で大変興味深い結果が得られている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例集積に努め,好酸球性食道炎患者および対照者の生検採取を継続する.
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Strategy for Future Research Activity |
好酸球性食道炎患者と健常者におけるビオチンの透過性の違いと治療による変化,透過性と炎症細胞浸潤の関連,症状との関連を明らかにする予定である. また食道疾患のある状況下での食道粘膜を用いてレーザーマイクロダイセクションを行いタイト結合関連因子のmRNA発現の局在を対照群と比較する予定である.
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