2020 Fiscal Year Research-status Report
mtROSとNrf2を介した糖尿病大血管症発現機序解明と制御による治療への応用
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19K08492
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
久木留 大介 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (10555759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬ノ口 隆文 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (00530320)
松村 剛 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (20398192)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ミトコンドリアROS / MnSOD / 動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
「研究目的」本研究では、ヒト大動脈血管内皮細胞(HAEC)および申請者らが独自に作製した血管内皮特異的にMnSODを発現するeMnSODTgマウス (BBRC 2008)と動脈硬化発症モデルマウスのapolipoprotein-E欠損マウス(apoE-/-)を用い、糖尿病大血管合併症の発症機序を解明し、mtROSや転写因子Nrf2を標的とした新規合併症治療法の開発を目指す。 「結果」In vivo:計画;apoE-/-,MnSOD+/-を作成し、2群(apoE-/- vs apoE-/-,MnSOD+/-)12週齢からHFDを8週間負荷し、随時血糖値・ipGTT、 ipITT、血清脂質評価、大動脈弁輪部および胸部大動脈のOil red O染色を評価 結果;HFD負荷による随時血糖、体重変化、ipGTT、血清脂質組成に2群差は認めなかった。プラーク面積(n=4)では、apoE-/-に比しapoE-/-,MnSOD+/-は有意(P=0.03)に減少を認めた。 In vitro: 計画;HAECを用いて、高血糖培養(25mM Glu濃度x24h)下およびLPS刺激でのmtROS(Mito Tracker Red)、接着分子(eNOS, IL-6, MCP-1)mRNA発現を評価。結果;高血糖培養では、HAECにおいてもmtROS増加を確認できたが接着分子の変化は認めなかった。LPS(100ng/ml)刺激では、mtROS産生増加を確認し、MnSOD過剰発現にてLPS によるmtROS産生増加は抑制された。接着因子では、MCP-1 mRNAのみがLPS刺激による増加をMnSOD過剰発現で有意(p:0.04)に抑制した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染対策や外出自粛などで研究自体も時間を費やせなかったが、ディスカッションする時間・場所もげんていされたため、進行が予定よりも遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
in vivoに関しては、N数を増やしながら、解析を進めていきたい。 in vitroに関しては、刺激濃度・時間など条件をさぐりながら研究回数を増やす必要がある。テレビ会議なども活用して、ディスカッションを深め、研究内容を深めていく。
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Causes of Carryover |
次年度研究のために使用致します。
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