2020 Fiscal Year Research-status Report
近赤外線レーザーを用いた心筋炎の非侵襲的治療法の探求
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19K08496
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
小菅 寿徳 東京医科大学, 医学部, 准教授 (00376774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前嶋 康浩 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (40401393)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 金ナノ粒子 / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、研究目的①in vitroおよびin vivoにおける近赤外線の波長に吸収域を有する金ナノ粒子のマクロファージへの取り込みの検証に関する実験のうちin vivo実験を進めた。まず正常マウスを心電同期下でマイクロCTにて撮影を行った。マイクロCTイメージング用のヨード造影剤を静注し、1時間後、48時間後に心血管の描出について評価した。ヨード造影剤の血中半減期は60分未満であり、静注1時間後には心血管の描出が可能であったが、48時間後には造影効果が見られなかった。引き続き自己免疫性心筋炎モデルマウスを作成し、モデルマウスに対して金ナノ粒子を静注しマイクロCT撮影を行った。これまでの実験から金ナノ粒子は静注後48時間まで経時的にマクロファージへの取り込みが進行することが確認されているため、本実験では静注後48時間でCT撮影を行った。静注後48時間で造影効果は認められたが、炎症部位への金ナノ粒子の集積については判定が困難であった。摘出した心臓の病理組織学的検討では、心筋内の線維化の進行、マクロファージの心筋内への浸潤を認め、今後金ナノ粒子のマクロファージ内への取り込みを免疫電子顕微鏡法にて確認予定である。また、金ナノ粒子を取り込んだ細胞に対する近赤外線レーザーを用いた細胞死誘導の検証、リン酸カルシウムナノ粒子やPLGAナノ粒子による複合ナノ粒子合成の検討についても進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
感染状況下で実験室の使用が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
金ナノ粒子の心筋内マクロファージ細胞への取り込みについて、免疫電子顕微鏡法を用いて検討を進める。また、金ナノ粒子を取り込んだ細胞に対する近赤外線レーザーを用いた細胞死誘導の検証、および複合ナノ粒子合成の検討を進める。
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Causes of Carryover |
感染状況下で実験室の使用が困難であったため実験の進行が遅れている。免疫電子顕微鏡を用いた金ナノ粒子のマクロファージ細胞内への取り込み、金ナノ粒子を取り込んだ細胞に対する近赤外線レーザーを用いた細胞死誘導の検証、複合ナノ粒子合成の検討を進めていく予定である。昨年度からの繰り越し費用をこれに充てる。
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Research Products
(3 results)