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2019 Fiscal Year Research-status Report

梗塞後リモデリング進展過程におけるβ-アレスチン偏向性受容体CXCR7の機能解明

Research Project

Project/Area Number 19K08510
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

原田 睦生  東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (90431642)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 東口 治弘  東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (40436358)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
KeywordsCXCR7
Outline of Annual Research Achievements

今回我々は野生型マウス心臓のbulk RNAseqを行いCxcr7の遺伝子発現がすべての500以上のGPCRの中で最も強い発現であることを見出した。in situ hybridizationを行うとCxcr7の発現は心筋細胞に多く認められ、一部の線維芽細胞にも発現を認めた。

研究目的1. <CXCR7の心保護効果における主座となる細胞種の同定> われわれはマウス心筋細胞特定的CXCR7遺伝子欠損マウス (aMHC-Cre;CXCR7 flox)、線維芽細胞特異的CXCR7遺伝子欠損マウス (Col1a2-CreERT2;CXCR7 flox)、血管内皮特異的CXCR7遺伝子欠損マウス (Cdh5-CreERT2-Cre;CXCR7 flox)を作成し、心筋梗塞を作成した。すると、心筋細胞特異的CXCR7遺伝子欠損マウスは野生型マウスと比較して心収縮能の低下が有意に大きかった。一方で線維芽細胞特異的CXCR7遺伝子欠損マウスや血管内皮特異的CXCR7遺伝子欠損マウスは表現型に変化を認めなかった。これまで、心臓におけるCXCR7の働きは血管内皮細胞に発現するものが主体と考えられていたが、それとは異なり、心筋細胞がCXCR7心保護効果の主座となる細胞腫であることが分かった。

研究目的2. <SDF1-CXCR4シグナル-免疫細胞系の関与>CXCR7はCXCR4とリガンド(SDF1)を共有し、競合的に働くことが知られている。このため、CXCR7遺伝子欠損マウスはCXCR4の働きを増強し、免疫系細胞のhomingを増強することが予想された。しかしながら、心筋梗塞後1日目の心臓をCD45 (免疫細胞)、F4/80(マクロファージ)で免疫染色を行うと、いずれの浸潤細胞も減少していることが分かった。このため、このメカニズムを現在解析中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

野生型マウス心臓と心筋細胞特異的CXCR7遺伝子欠損マウス、線維芽細胞特異的CXCR7遺伝子欠損マウス、そして血管内皮特異的CXCR7遺伝子欠損マウスの心筋梗塞モデルは作成し、心機能解析も終了している。これまでの報告と異なり、血管内皮特異的CXCR7遺伝子欠損マウスは心筋梗塞モデルにおいて野生型マウスと心機能、生存率ともに有意差を認めなかったことは収穫だった。

より詳細な細胞内シグナルの解析が残っている。46種類のカイネースを網羅的解析を施行したが活性が有意に上昇する新たな分子は認めなかった。しかしながら既報の通りERKの活性化は認めるため、これをreadoutとして、機能解析を行っている。

Strategy for Future Research Activity

ラット新生胎児心筋細胞を用いてCXCR7、およびその共役分子であるArrb2遺伝子をノックダウンさせ、心筋細胞におけるCXCRシグナル伝達経路を解析予定である、また遺伝子欠損マウスのみならず、CXCR7過剰発現マウスも作成を終えており、COVID-19感染が収束し次第、繁殖し実験に用いる予定である。

Causes of Carryover

年度末にマウス購入を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響から動物実験施設の使用が制限され、計画通り進まなかった。

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Published: 2021-01-27  

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