2020 Fiscal Year Research-status Report
Role of Regeneration-Associated Cells in Myocardial Ischemia
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19K08525
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
浅原 孝之 東海大学, 医学部, 教授 (20246200)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 再生微小環境 / 再生アソシエイト細胞 / 心筋梗塞 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
再生環境不全の病態を解明するために、健康マウスおよび糖尿病・肥満・老化などのモデルマウスにおける、心筋梗塞あるいは下肢虚血モデルでの再生環境細胞を病期ごとに分離し、そのフェノタイプ・機能を比較解析している。 本年in vitro実験では、健常マウスの全単核球細胞の再生環境(VEGF/SCF/FltL/TPO/IL6)および炎症環境(+TNFa)培養で比較実験を進めており、EPCコロニーは炎症環境培養によって分化型EPCコロニー形成細胞が著明に減少している。FACSによる再生および炎症フェノタイプの多元解析を進めている。 in vivo実験としてマウスの心筋梗塞モデルで、心筋梗 塞前(正常時)、心筋梗塞後1日、3日、7日それぞれのタイミングで心臓・末梢血液・骨髄・脾臓を取り出して細胞分離を行った。心筋梗塞部位から分離できた細胞の心筋梗塞後の経時変化、末梢血液・骨髄・脾 臓の分離細胞のEPCコロニーアッセイ・FACS解析を行い細胞フェノタイプの分析を中心に進めた。心筋微小環境内および脾臓・骨髄細胞において、 EPCコロニー形成細胞の数が健常マウスからの細胞に比べ減少していた。とくに未分化型EPCコロニーで の変化は全般に少なく、分化型のEPCコロニー減少が確認された。 FACSデータは、昨年から心筋梗塞後1日、3日、7日それぞれのタイミングで心臓・末梢血液・骨髄・脾臓から細胞分離して分析してきたが、膨大な再生・炎症関連の細胞フェノタイプの測定データを適切なtSNE clustering methodなどバイオインフォーマテックスにより解析するか、試行錯誤している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた動物実験は概ね終了しており、分離細胞はすべて分析されてデータ化されている。ただし、FACS解析による膨大な細胞データの多元解析は、予想以上に多くの知識・経験・体力が必要で、バイオインフォーマティックスの専門家および共同研究者との相談に時間を要している。データ解析による、結果をまとめられることを楽しみにしている。
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Strategy for Future Research Activity |
前記したが、獲得した細胞データをいかにわかりやすく多元解析出来るかが大切になる。これが次年度の課題であり、結果が得られ次第学術発表したい。
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Causes of Carryover |
2020年度において、COVID19の蔓延による学会現地開催がなかったため、旅費としての使用がなかった。必要経費を使用の後、2021年度利用に振り替えた。 本額は、2021年度物品費・その他として使用予定である。
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Research Products
(6 results)