2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of anti- atherosclerotic drugs using deep learning- based image analysis
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19K08549
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
楠本 大 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70571727)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 人工知能 / 血管内皮細胞 / 動脈硬化 / 細胞老化 / 薬剤スクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、まず培養血管内皮細胞に酸化ストレス、カンプトテシン、複製ストレスを用いて老化細胞を誘導し、顕微鏡撮影から「健康細胞」と「老化細胞」を正答率95%程度の高精度で判別可能なシステム構築を行いました。我々は、老化細胞の細胞画像を畳み込みニューラルネットワークに入力し、老化確率を出力することで細胞老化を定量的に評価可能であるということを発見し、老化細胞の細胞形態から定量的な老化スコアを算出なシステムの開発に成功しました( Deep-SeSMo)。本システムを用いると、老化状態を反映する分子マーカーを必要とせず、撮影した顕微鏡画像から細胞がどの程度老化しているかをわずか0.1ミリ秒で判定可能となりました。実際に細胞老化抑制作用を有する化合物(メトホルミンなど)による抗老化の効果も正しく判定できることが確認されました。 本システムを用いて実際に化合物ライブラリーを用いてスクリーニングし、テレイン酸、Rock阻害剤、大豆イソフラボンの一種であるダイゼイン、MEK阻害剤などの薬剤を新規の老化抑制の薬剤候補として抽出しました。これらの化合物は、実際に培養血管内皮細胞の細胞老化を抑制することがSA-b-GAL染色や、P21-P53、P16タンパクのウェスタンブロッティングにより確認され、さらにRNAシーケンスによる網羅的解析では、老化細胞から惹起される炎症反応が抑制されることが判明しました。本研究で同定された抗老化候補化合物について今後さらに研究を進めることにより、血管老化を抑制する新規治療薬開発につながることが期待されます。さらに、本研究は、疾患の化合物スクリーニングに対する手法としてAIによる画像解析が有用であることを実証したものであり、細胞形態の変化を特徴とする様々な疾患に対して本システムを応用した創薬スクリーニングが行われ、治療薬開発を活性化させることが期待されます。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Coupling of angiogenesis and odontogenesis orchestrates tooth mineralization in mice2022
Author(s)
Matsubara T, Iga T, Sugiura Y, Kusumoto D, Sanosaka T, Tai-Nagara I, Takeda N, Fong GH, Ito K, Ema M, Okano H, Kohyama J, Suematsu M, Kubota Y.
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Journal Title
Journal of Experimental Medicine
Volume: 219
Pages: e20211789
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Tumor-specific interendothelial adhesion mediated by FLRT2 facilitates cancer aggressiveness.2022
Author(s)
Ando T, Tai-Nagara I, Sugiura Y, Kusumoto D, Okabayashi K, Kido Y, Sato K, Saya H, Navankasattusas S, Li DY, Suematsu M, Kitagawa Y, Seiradake E, Yamagishi S, Kubota Y.
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Journal Title
Journal of Clinical Investigation
Volume: 132
Pages: e153626
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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