2020 Fiscal Year Research-status Report
心臓由来幹細胞の分化能を活性化する因子の同定と臨床応用への道のり
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19K08589
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
松下 訓 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20407315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門口 智泰 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 博士研究員 (10762049) [Withdrawn]
山本 平 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (70301504)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 心筋再生 / 遺伝子導入 / 炎症 / 心筋障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度の虚血性心疾患(IHD)に加えて単独手術を含む弁膜症症例(VD)においても解析を行った。術前に心房細動が指摘されていない症例を対象に、手術検体を使用の同意書が得られた患者さんにおいて手術中に得られた左心耳組織を解析、虚血の有無で遺伝子発現を比較検討した。解析を行った504例のうち124例が心房細動で除外された。IHD155例、VD224例でありIHDの30%が弁膜症の手術を同時に行っていた。VDの48%が大動脈弁、43%は僧帽弁への介入であった。平均年齢はIHD vs VD =70 vs 61[歳](p <0.01)IHDで糖尿病、脂質異常症の合併が有意に多かった。助成の割合はIHD 24%, VD38%であり、BMIは23.7 vs 22.9とIHDが高かった。術前心エコーの左房径はIHD vs VD = 38.7 vs 40.3 [mm](p = 0.049)とわずかにIHDで拡大していた。 左心耳の遺伝子発現にではTNF-α, IL-1β, IL-2の発現に差はなく, IL-6, CD11c がIHDで有意に多く発現していた。次に虚血以外の因子においても心臓の転写因子の発現に影響する因子がないかを検証した。全379例について術前の背景因子や炎症性サイトカイン、成長因子、ミトコンドリア、転写因子同士の発現について網羅的に検討したところ、左房の拡大およびストレスホルモンであるBNP、ANPの発現と関連する共通の因子が認められ、これらは障害に反応して発現が増加すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19の影響から、実験の進行に必要な研究補助員がリモートワークなどの影響で先延ばしにした実験などがあった。一方で組織修復にかかわる因子の動向や関連因子をより広範に検証することができた。また遺伝子導入の方法としてエレクトロポレーション法を用いたヒト筋芽細胞にGFP遺伝子導入の条件設定を行い、遺伝子導入の準備が整っている。
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Strategy for Future Research Activity |
虚血性心疾患や弁膜症などの疾患背景に影響されない、傷害によってその発現が影響される遺伝子の同定が行えた。上記のように筋芽細胞に遺伝子の導入の手技は確立し、これを心臓由来の細胞に導入する準備を進めている。また昨年度の結果から標的遺伝子を再選択を行っている。
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