2020 Fiscal Year Research-status Report
Impact of left ventricular diastolic dysfunction on outcomes following transcatheter aortic valve implantation
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19K08595
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
神崎 秀明 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (60393229)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 左室拡張障害 / 大動脈弁狭窄症 / 心エコー検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、左室機能障害が進行した高度ASにおける経カテーテル大動脈弁留置術(TAVR)の有効性について調査することである。左室機能に関しては、心臓カテーテル検査で得られた情報と心エコー検査結果からの評価を予定している。 本研究では、2019年度は、症例の選択とデータ収集を実施する予定であり、院内倫理委員会において本研究が承認された後に患者情報の収集を開始した。2020年度は、データ収集を行いつつ、解析を開始する予定であり、当院のTAVRデータベースに基づいて、心エコーおよびカテーテルデータの収集を行った。現時点で当院におけるTAVRの症例数は、約580例にまで到達しており、そのほとんどで、心エコー検査が実施されており、全てのデータが解析対象となるわけではないが、我々のたてた仮説の証明に必要な症例数は確保できる見通しである。 その過程で出会った興味深い症例に関し症例報告を行い、こちらは既にJACCに採択された(JACC: Case Reports, 2020, 2.14: 2146-2150)。そして、さらに本研究を意図するきっかけにもなった、人工弁周囲逆流が左室拡張障害例に与える影響に関する論文、”TAVR術後ARを評価するために提唱された指標、AR indexに関する左室機能の影響”という論文が完成し、2021年4月にInternational heart journalに採択され、現在出版の手続きを行っている。また、もう一本、人工弁周囲逆流の評価に関する論文をEchocardiographyに投稿し、現在reviseを作成しているところである。 今後は、カテーテルデータおよび、心エコーデータからそれぞれ、一本ずつ論文作成を目指しており、データベースを完成・解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在はデータベースの完成を急いでいるところであり、先行した心エコーデータに関しては概ねデータベースは完成している。カテーテルデータに関してはまだ作成途中である。計画では、2021年3月末に完成予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響により、研究の進展がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、すでに心エコーデータに関するデータベースは概ね完成しており、入力ミスなどのチェックが終了次第、データを固定し、解析開始は可能な状態にある。現在のところ2021年11月に開催される米国心臓協会AHA年次総会への投稿を目標としている。心臓カテーテル検査データの入力は、現在新型コロナウイルス感染症の影響により、一時的に困難となっていたが、また再開している。いずれにせよ、実施可能な研究から推進していく予定。
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Causes of Carryover |
本来は高感度カテーテルを購入予定であったが、2019年度は病院の移転があり、カテーテルのセンサーから得た信号を波形に変換する部品を新規に購入する必要が生じた。この部品もまた高額でかつ入手困難であり、使用期限のある高感度カテーテルの購入を控えた結果、引き続き残高持ち越しとなった。
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Research Products
(2 results)