2021 Fiscal Year Annual Research Report
移植時生検を用いたドナーの腎予後予測~超解像度顕微鏡を用いた病理学的因子の探索
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19K08678
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
難波 倫子 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (30734420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪阪 善隆 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00379166)
野々村 祝夫 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30263263)
高畠 義嗣 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (30403075)
今村 亮一 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40456976)
濱野 高行 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (50403077)
松井 功 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60456986)
加藤 大悟 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70648021)
阿部 豊文 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90750894)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 腎移植 / 生体ドナー / 移植時生検 / 腎予後 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体腎移植は腎不全患者にとって生命予後および医療経済学的側面においても有益な点が多い治療である。世界的にもドナー不足の状態が続いており、本邦では圧倒的に生体腎移植が多数を占めている。生体腎移植後の腎提供ドナーの予後について、海外では大規模な研究結果が出ているが、本邦での報告は小規模かつ短期間のものに限られる。また、ドナー不足に対して通常のドナーの適応を拡大したマージナルドナーというものが増えてきている。マージナルドナーは、通常のドナーに比べて腎不全に至るリスクが高い。そこで、本研究では対象症例数、観察期間共に統計学的な解析が可能なコホートを作り、ドナーの予後、マージナルドナーの適正などを評価することを目的とした。 大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(泌尿器科学)の協力のもと、データ集積システムであるREDCapを用いて2010年4月から2016年10月までに生体腎移植を行った症例を対象にドナーコホートを確立した。抽出データは、術前データとしてドナーの性別、続柄、年齢、グラフト採取側、身長、体重、BMI、GFR(イヌリンクリアランス)、eGFR、HbA1c、血圧(収縮期・拡張期)、糖尿病の有無、高血圧の有無、降圧剤の数をすでに収集完了した。術後のデータについては、通院毎の血清クレアチニン、eGFR、血圧(収縮期・拡張期)、降圧剤の有無、検尿所見(蛋白、潜血)を収集し、これらからドナー腎機能を予測する因子の抽出を行った。その結果、腎提供直後の腎機能の低下率が提供後4年目の腎機能に有意な関連を持つことが明らかとなった。
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