2020 Fiscal Year Research-status Report
Functional analysis of fibrotic-region specific molecules and identification of novel profibrotic factors.
Project/Area Number |
19K08697
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池田 洋一郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10407398)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | AAV濃縮 / 腎間質選択的 / 腎線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性腎臓病のモデル動物にて腎臓の間質に選択的に発現する因子のうち,慢性腎臓病進展の原因になっている因子と結果的に増加している因子を判別するためにマウスを用いて間質選択的に各因子の機能を低下させて表現型を見る実験を計画していた。具体的には腎の間質に選択的に感染をおこすことのできるAAVウィルスにてノックダウンする方針をとっていたが,AAVの精製過程で高純度のウィルスを作成することが非常に困難であることがわかり,方針転換を余儀なくされた。その因子のなかで最も線維化に寄与していると考えられるものがあるが,それは線維化した間質で見られる筋線維芽細胞を用いたin vitro実験にて発現抑制をかけることで線維化の表現型が減弱し,かつ細胞死に至らせるという非常にpromisingな結果が得られた。この因子をAAVによりノックダウンする方法を検討していたが,上記理由にて断念せざるを得なくなった。最近になり同因子のglobal knockoutマウスは胎生致死と思われていたが生存することが判明し,その動物が利用できることがわかったが,この動物を利用してその因子の腎線維化への貢献度を調査する方針とした。 AAVウィルスに関しては腎間質にて選択的に産生される因子をノックダウンするためではなく,これまでの研究でわかってきた腎間質由来の液性因子を血中で増加させる(主に肝臓で産生させることができ,血中で液性因子を増加させることができる)ことでその影響を調べる方針とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験時間の確保が予想外に難しかったこと,新型コロナの影響や実験施設の移転などによる。
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Strategy for Future Research Activity |
全身のノックアウト動物の利用による機能解析およびAAVウィルスに関しては腎間質にて選択的に産生される因子をノックダウンするためではなく,これまでの研究でわかってきた腎間質由来の液性因子を血中で増加させる(主に肝臓で産生させることができ,血中で液性因子を増加させることができる)ことでその影響を調べる方針とした。
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Causes of Carryover |
研究時間が確保できず次年度に移行せざるを得なかったため。
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