2019 Fiscal Year Research-status Report
母子保健からはじまるCKD予防のモデル地区をめざして
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19K08716
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
甲斐田 裕介 久留米大学, 医学部, 講師 (80441658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深水 圭 久留米大学, 医学部, 教授 (80309781)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 尿中アルブミン排泄 / 3歳児 / CKD予防 / 母子保健 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では以下の3つの点を明らかにしていく予定である。①3歳児における微量アルブミン尿の発症頻度を調査する。②微量アルブミン尿のリスク因子を明らかにし、胎児期からのCKD予防教育を推進する。③尿中アルブミン/クレアチニン比の3歳児での有用性を明確にするため糸球体や尿細管障害マーカー、酸化ストレスマーカーなどとの関連を確認する。 2017年9月から研究を開始しており、研究登録者数は2020年3月31日の時点で494名となっており予定通り順調に登録行っている。 494名の尿中アルブミン排泄は平均で12.6mg/g.creであり、21名に微量アルブミン尿(30mg/g.cre以上)を認めていた。3歳児健診において尿蛋白陽性は1.2%という報告があり、今回微量アルブミン尿が4.0%いたことから通常の尿定性検査では十分にひろいあげができていないことも考えられた。今後も年間200~250人の登録継続しながら微量アルブミン尿のリスク因子を明らかにし、糸球体や尿細管障害マーカー、酸化ストレスマーカーなどとの関連を明らかにしていく予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年9月から研究を開始しており、研究登録者数は2020年3月31日の時点で494名となっており予定通り順調に登録行っている。また21名に微量アルブミン尿(30mg/g.cre以上)を検出しており、今後微量アルブミン尿のリスク因子についても十分解析が可能と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度末には700~800例に到達予定であり、2020年度中に久留米大学医学部バイオ統計センターにてデータ解析を行い、3歳児における微量アルブミン尿のリスク因子を明らかにし2021年の日本腎臓学会で発表予定としている。また2019年度の筑前町CKD予防講演会において減塩を中心とした高血圧予防に重点を置くことを今後の目標としており、3歳児健診における尿中ナトリウム排泄などのデータも住民への健康教育に活用していきたい。2020年度は、うきは市でも3歳児健診を活用した母子健診や生活習慣病啓発を行う予定であり、研究が更にすすんでいくことが期待できる。
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Causes of Carryover |
検体保存のためフリーザーを購入する費用を物品費として計上していたが、予定よりフリーザーの額が安価であったため次年度へ繰り越すこととなった。
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