2020 Fiscal Year Research-status Report
母子保健からはじまるCKD予防のモデル地区をめざして
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19K08716
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
甲斐田 裕介 久留米大学, 医学部, 講師 (80441658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深水 圭 久留米大学, 医学部, 教授 (80309781)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 母子保健 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、3歳児における微量アルブミン尿の実態を明らかにし、リスク因子を明確にし胎児期からのCKD予防のための生活指導につながっていくものである。加えて小児における正確なCKD予備軍のスクリーニングについても検証していく。 本研究では、福岡県の筑前町とうきは市の3歳児健診で尿検体の採取等を行っている。 2021年3月までに595名の3歳児の尿の採取と母親のアンケート調査を行っている。595名中26名で微量アルブミン尿(30mg/g.cre以上)を検出しており、3歳児の約4%に微量アルブミン尿を検出していた。またアンケート調査に出生時の状況や現在の生活習慣等も調査しており、今後微量アルブミン尿のリスク因子の解析を行っていく予定としている。 本研究では①3歳児における微量アルブミン尿の発症頻度を調査する、②微量アルブミン尿のリスク因子を明らかにし、胎児期からのCKD予防教育を推進する、③尿中アルブミン/クレアチニン比の3歳児での有用性を明確にするため糸球体や尿細管障害マーカー、酸化ストレスマーカーなどとの関連を確認する、の3つを明らかにすることとしていたが、①、②については順調にすすんでおり、2021年度には結果がでることが予想される。③については検体数が揃った時点で残尿での糸球体や尿細管障害マーカー、酸化ストレスマーカーなどの測定を予定しており2022年には予定通り研究結果がそろうと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、コロナ感染拡大に伴い3歳児健診が延期になったりしたことで検体の採取が少し遅れてきていた。もともと筑前町のみで行っていたが、うきは市も研究に参加していただいたため検体の採取もスムーズとなり、2021年度順調にいけば目標としていた1000例を達成できる可能性は高い。おおむね順調に進行しているといえると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
筑前町に加えうきは市に研究協力を要請いたことで研究のスピードアップにつながっている。統計解析についても専門家に依頼する予定であり問題ないと考えている。
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Causes of Carryover |
2020年度はコロナ感染拡大に伴い2019年とくらべて検体採取の数が少なかったため検体測定数も少なかった。また学会参加もできなかったため学会費用についても少なかった。
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