2021 Fiscal Year Annual Research Report
薬剤性過敏症症候群をモデルとする自己免疫性疾患発症のリスクファクターの解明
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19K08755
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
水川 良子 杏林大学, 医学部, 教授 (50301479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 裕美 川崎医科大学, 医学部, 教授 (90291393)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 薬剤性過敏症症候群 / 自己免疫疾患 / ウィルス再活性化 / 免疫再構築症候群 / risk factor / バイオマーカー / regulatory T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.研究開始当初の背景 薬剤性過敏症症候群 (DIHS)は、様々なヒトヘルペスウィルスの連続的な再活性化を伴う重症薬疹で、比較的早期の致死的な感染合併症と後期後遺症として自己免疫疾患の発症が知られている。我々は感染合併症を予測する重症度スコア (DDS score)を確立し報告してきたが (Mizukawa Y et al., J Am Acad Dermatol, 2018)、自己免疫疾患の発症を予測する予測因子および予測バオマーカーの検討は何らなされていなかった。 2.研究の目的 本研究では、DIHSの長期観察例を用いて自己免疫発症のリスクファクターを明らかにすることを目的とした。 3.研究の方法 本研究では臨床情報や検査データの確認に加え、に自己免疫疾患の発症を予測するバイオマーカーをTreg/Th17含めて検討する. 血清バイオマーカーは主にmultiplex biometric immunoassayを用いて測定する. 4.研究成果 2002年から2016年までに杏林大学皮膚科を受診したDIHS/DRESS 55症例を検討し、臨床および検査データ、サイトカインからなる自己免疫疾患の発症を予測するスコアを作成し発表した (Mizukawa Y et al., J Invest Dermatol, 2022). その中で、末梢血リンパ球数 >2400 /micro L、ALT >80 IU/l、血清Il-2 (≦0.3 pg/ml )および IL-4 (≦2.8 pg/ml) の急性期各検査項目に加え、パルス療法、免疫グロブリン療法などの治療や急性期から亜急性期にかけてのALT上昇 (>400 IU/l)、グロブリン値上昇 (0.7)や3ヶ月以上続くEBV, HHV-6の持続再活性化が重要であることを明らかにできた. この結果は、臨床及び研究の両面から有用と考える.
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Research Products
(8 results)