2019 Fiscal Year Research-status Report
Complementary image analysis for diagnosis of lymph node metastasis of skin cancer
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19K08771
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
藤原 雅雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (40456554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸倉 新樹 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00172156)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | センチネルリンパ節 / リンパシンチグラフィ / 皮膚悪性腫瘍 / 転移 / 画像診断 / リンパ流 / PET / CT |
Outline of Annual Research Achievements |
リンパシンチグラフィ(LS)はセンチネルリンパ節(SLN)検索目的で行われるが、それに加えてリンパ流変化に基づいた転移予測を試みてきた。方法は、LSの際にSLNおよびその周辺領域(ROI)中の放射性同位元素のカウントを計測する。横軸に時間、縦軸にROIの放射性同位元素のカウントをプロットしてtime-activity curveを作成する。放射性同位元素のカウントがプラトーに達した時間をSLN描出時間(scintigraphic saturation time; SST)として、SLNと腫瘍間の距離をSSTで除した値を新規パラメーター(lymphatic transit rate:LTR)と定義した。LTRは部位で異なり、頭頚部、体幹、上肢、下肢の順で低い。リンパ節転移陰性例ではリンパ節転移陽性例に比較して、全ての部位でLTRが低い傾向があった (Fujiwara, et al. J Dermatol 2014)。転移陽性例では、リンパ流速度やリンパ管増生に伴ってSST短縮が生じてLTR値が上昇すると考えられる(Fujiwara, et al. J Dermatol 2014, J Dermatol Sci 2018)。 今回の研究において、悪性黒色腫、有棘細胞癌、乳房外Paget病などにおけるリンパシンチグラフィを行い、lymphatic transit rate (LTR)のデータを集積している。リンパ節内微少転移でもLTRは上昇するが、微小転移巣ではSUVmaxは低くPET/CTでは検出できない。逆に、SLNが腫瘍で占拠されればリンパ流入ができず本来のSLNが描出されないためLTRは計測できないが、SUVmaxは高値を示す傾向が確認されている。引き続き、本研究の目的である、”相補的と言えるLTR、SUVmaxとリンパ節転移病変の関係”の解析を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年4月から2020年1月までの間に、30例のリンパシンチグラフィ(センチネルリンパ節生検を含む)を施行した。悪性黒色腫が5例、有棘細胞癌が9例、乳房外パジェット病が9例、などの内訳である。データ解析のための症例が順調に蓄積されてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
LTR、SUVmaxとリンパ節転移病変(大きさ・局在・数)の関係を解析して、転移病変の状態に応じた適切な画像解析法(LTR、SUVmax)を検討する。加えて、皮膚癌の転移陰性を示唆するLTR、SUVmaxのカットオフ値を決定する。
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Causes of Carryover |
当初予想していたよりも、症例数の増加のペースが低かったため、次年度使用額が生じた。その分は、消耗物品や学会発表等の予算として使用する予定である。
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Research Products
(5 results)