2021 Fiscal Year Annual Research Report
The role of Langerhans cells in the pathogenesis of psoriasis
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19K08774
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
中島 喜美子 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (20403892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 真有子 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (20423478)
中島 英貴 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (70314995)
佐野 栄紀 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (80273621)
片岡 佐誉 高知大学, 設備サポート戦略室, 技術専門職員 (00437708)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 乾癬 / Stat3 / ランゲルハンス細胞 / MHC-class II / 接触皮膚炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは表皮内ランゲルハンス細胞(LC)が乾癬様皮膚炎に必須の役割をしている事実を示す事実を報告した。接触皮膚炎において、LCはハプテン抗原を捕捉したのち表皮から所属リンパ節に遊走し、そこでT細胞に抗原提示を行う。しかし、接触皮膚炎と同様、LC遊走が乾癬様皮膚炎に必須のイベントか現在まで明らかにされていない。また、LCによるT細胞への「特異的抗原」提示をするかについても乾癬においては不明である。そこで、申請者らは、LC特異的にMHC IIを欠失したマウス(LC Cre:MHC class II KOマウス)の作成を試み、イミキモド誘導する乾癬モデルマウスを用いて、乾癬様病変が成立するか否かを検討することにした。我々は乾癬病変部においてはLCが活性化し、大型化したLCが表皮突起を角層に向けて伸張していることを見いだした。LC cre:MHC class II KOマウスにイミキモドを塗布し乾癬様病変が誘導されれば、LCのMHC classIIを介した抗原捕獲は、乾癬病態の成立には関与するのではなく乾癬病変部におけるバリア障害によって、表皮内に浸潤してくる分子を二次的に捕獲している可能性を示すことになる。一方で、乾癬病態の誘導が抑制されれば、乾癬に関わる表皮の抗原はメラノサイト由来抗原、抗菌ペプチドLL37、あるいはケラチンタンパクなどの報告があるが、LCのMHCIIを介した抗原捕獲が乾癬病態誘導に関与する可能性を示す。この場合LCが捕獲する抗原蛋白により特異的T細胞の増殖を引き起こし乾癬発症に一次的な意味を有する可能性が示される。以上の作業仮説のもとに実験すると、LC Cre:MHC class II KOマウスでは、乾癬様病変の誘導の程度ははコントロールマウスと同様であった。今後、再現性をとる実験を行っていく。
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