2019 Fiscal Year Research-status Report
免疫反応と皮膚生理機能異常からみた痒疹の病態解析と治療に関する研究
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19K08805
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
佐藤 貴浩 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 皮膚科学, 教授 (30235361)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 痒み / ERK2 / IL-31 / 好塩基球 / Amphiregulin |
Outline of Annual Research Achievements |
1)末梢神経、中枢神経特異的にERK2を欠損させたマウスを用いてtouch-evoked scratchingすなわちアロネーシスの検討を進めてきている。現時点で慢性皮膚炎反応での自発的掻破行動とアロネーシスが中枢神経ERK2の欠損で低下することがわかってきている。 2)好塩基球依存性の痒疹反応を含む慢性皮膚炎症においてその機序の解明を試みた。その結果、好塩基球由来のamphiregulinの産生が炎症発現に重要であることがわかった。 3)疥癬では皮膚病変に痒疹様病変が形成される。疥癬の痒みはTh2細胞、好酸球、好塩基球などよりもTSLP/periostinによって刺激をうけたマクロファージの産生するIL-31のよるものであることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始したばかりではあるが、それぞれについて準備を進めながらおおむね順調にスタートしていると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
神経細胞ERK欠損マウスを用いたアロネーシスの検討をさらに進めるとともに痒疹反応におけるERK2の関与、また脊髄におけるERK2陽性細胞の局在の検討を行う。 痒疹病変におけるIL-31, 汗腺由来のdermacidineといった痒みと発汗に着目してさらに検討を進める予定である。
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Causes of Carryover |
研究開始した段階であり、各計画事項の進展にともなって来年度の必要経費に回して使用予定である。
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Research Products
(11 results)