2021 Fiscal Year Annual Research Report
Integrative epigenetic therapies using novel myeloma mouse models
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19K08807
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三村 尚也 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (00422220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堺田 恵美子 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (60422218)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 多発性骨髄腫 / エピジェネティック / モデルマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
形質細胞の難治性悪性腫瘍である多発性骨髄腫においては、その発症と進展にヒストンメチル化異常が関与し、ヒストン脱メチル化酵素UTXの不活性型変異が報告されている。成熟B細胞のみでUtxが欠損し、かつ活性型Braf-V600E変異が生じるコンパウンドマウスを作製したところ、一定数のマウスが多発性骨髄腫を発症した。この新たな骨髄腫モデルマウスのエピジェネティック異常を解明して治療標的遺伝子を同定することと、統合的エピジェネティック治療の確立を目的として本研究を進めている。 当該年度では、コンパウンドマウスの骨髄腫発症機序について詳細に解析した。Utx欠損腫瘍細胞にヒトUTXを遺伝子導入すると細胞増殖が抑制されるため、UTXは骨髄腫細胞において、がん抑制遺伝子として機能することを確認した。そしてUtx欠損とBraf-V600E変異が、時間をかけて協調して、oncogeneであるMyc発現を始めとしたmyeloma-like gene signatureを誘導することを明らかにした。またUTX欠損によってエピジェネティックな遺伝子転写調整が変化し、骨髄腫発症を惹起させることを示した。 またUTXの不活性型変異のあるヒト骨髄腫細胞株は、ボルテゾミブやレナリドミドなど既存の抗骨髄腫薬に対して比較的耐性であることを明らかにし、その克服に向けて更なる検討が必要であると考えられた。 これらのデータをまとめて、現在論文投稿中である。
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Research Products
(1 results)