2020 Fiscal Year Annual Research Report
白血病幹細胞に対するDNA修復関連分子を標的にした新規治療法の開発
Project/Area Number |
19K08823
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
佐川 森彦 埼玉医科大学, 医学部, 客員講師 (70424158)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 急性骨髄性白血病 / DNA修復 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性骨髄性白血病は難治性の造血器腫瘍である。治癒を目指して造血幹細胞移植を必要とする患者は多いが、高齢患者を中心に移植適応外の患者多く、さらに移植を行なってもなお難治に至る患者も一定数存在する。治癒を目指すためには、抗癌剤への治療抵抗性を示す白血病幹細胞を標的とした治療法の開発が急務である。 予備的解析では、急性骨髄性白血病ならびに白血病幹細胞ではDNA修復機構に関連する遺伝子群の高発現が認められた。本研究では、まずそれら遺伝子群のうちRibonucleotide Reductase (RR) large subunit (M1) およびRR small subunit (M2)を急性骨髄性白血病細胞株にてウィルスベクターを用いた遺伝子knockdownの手法でin vitroでの解析を行った。解析手法としてはmicroarrayなどによるスクリーニングを行った上で、定量RT-PCR法やWestern blot法などにより検証を行った。 また、新規特異的薬剤の開発を研究協力者とともに取り組んでいるところである。リード化合物としている代謝拮抗薬のClofarabineはリンパ性腫瘍の治療薬として上梓されている薬剤であるが、今回の我々の実験では急性骨髄性白血病細胞株において、定量RT-PCR法やWestern blot法での検証にて、前述のknockdownの手法での解析と同様の結果となっており、特異的薬剤にも期待するところである。さらに、マウスによるin vivoでの予備実験ではClofarabineが有用な可能性が見出され、開発中の特異的薬剤を用いた更なる実験の結果が期待されるところである。 この度研究代表者の一身上の退職に伴いこの科研費は今年度を持ち廃止となるが、本研究は同院の後進の研究者に引き継ぐ予定である。
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Research Products
(1 results)