2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of exosome-capturing antibody-conjugated nucleic acid medicines against multiple myeloma
Project/Area Number |
19K08826
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
芦原 英司 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (70275197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 侑紀 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (40779724)
河嶋 秀和 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (70359438)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 多発性骨髄腫 / エクソゾーム / CD63 / 核酸医薬 / 抗体薬物複合体 / 急性リンパ芽球性白血病 / 造血器腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本申請研究では、研究代表者が発見したエクソソーム(Exo)の細胞指向性送達理論に基づき、Exoの表面抗原CD63に対する抗体とsiRNAを結合させた新規抗体薬物複合体を用いて、多発性骨髄腫 (MM) 細胞から分泌されたExoを捕捉し、MM細胞内に選択的にsiRNAを送達する“Exo捕捉型核酸医薬品”開発の基礎的検討を行う。 【実施内容・意義】MM細胞株への抗体-siRNA複合体の取り込みを、更に細胞株を増やし検討した。今までの株同様に、抗体-siRNA複合体はMM細胞株に取り込まれ、標的分子に対するsiRNAはそのmRNA発現を減少させた。次に他種の造血器腫瘍に対する本複合体の効果も検討すべく、急性リンパ芽球性白血病(ALL)細胞株に対しても検討した。結果、MM細胞株同様に蛍光標識siRNAを搭載した複合体のALL細胞への取り込みを確認した。以上より、本複合体は造血器腫瘍への核酸医薬品の有効なDDSとなりうることが示唆された。 次に、昨年度検討したExo捕捉型siRNAの健常マウスの体内動態に引き続き、造血器腫瘍担がんマウスで検討した。まずルシフェラーゼ(Luc)遺伝子を搭載した腫瘍細胞株を免疫不全マウスに尾静脈より輸注し、IVISにて毎週Luc発光を確認した。移植4週後全身骨髄への生着を認めた。In-111でRI標識したsiRNAをアルギニンをリンカーとして抗体に結合後、尾静脈より投与した。投与40時間後に安楽死させ、臓器を摘出した。臓器重量および放射能を測定し、%IDならびに%ID/gを算出した。健常群と比較してモデル群の方が%ID, %ID/gともに全体的にやや高い傾向にあったが、%IDにて腫瘍細胞の生着を認めた骨髄血への取り込みはほとんど認めなかった。また%ID/gにて、骨への取り込みがやや高い傾向にあったが、統計学には有意な差は認めなかった。
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