2019 Fiscal Year Research-status Report
MLL遺伝子再構成陽性乳児ALLに対するFLT3を標的とした分子標的療法の開発
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19K08840
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)) |
Principal Investigator |
永井 功造 独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)), 小児血液腫瘍内科, 医長 (90527508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 真理子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (40420781)
江口 峰斉 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (50420782)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | FLT3発現量 / 増殖抑制効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
MLL遺伝子再構成陽性の白血病においてFLT3の発現がどの程度増幅されているか検証を行った。細胞株における、FLT3発現量をRT-PCRで評価をおこなった。MLL遺伝子再構成陰性細胞株K562のFLT3発現量を基準として、MLL再構成陽性細胞株ではKOCL58:5.0×10^3倍、KOBP26:8.6×10^3倍、KOCL45:1.11×10^4倍、KOCL69:1.52×10^4倍と発現の増幅を認めた。またFLT3ITD変異を有する細胞株MV4;11では3.36×10^4倍であった。 次にFLT3阻害剤(ソラフェニブ、AC220)のこれらの細胞株に対する増殖抑制効果をMTTアッセイにより検証した。その結果、ソラフェニブ:62nM、AC220:32nMの範囲では、MLL遺伝子再構成陽性細胞(KOBP26, KOCL45, KOCL58, KOCL60)と陰性細胞(K562,HL60)いづれも増殖抑制効果は示さなかった。Positive ControlであるMV4;11ではソラフェニブ:8nM、AC220:2nMで50%以上の増殖抑制効果が認められた。MLL遺伝子再構成陽性細胞株においてFLT3の発現量は増幅されているもののFLT3阻害剤単独での効果は認められなかった。 今後は、薬物濃度を大きくしての抑制効果、薬物併用効果を検証するための至適濃度を検索し、薬剤の併用スクリーニングを行う方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MLL遺伝子再構成陽性の細胞株において、これまでの既報のとおりFLT3の発現量は増幅されていることを確認でき、その発現量は実際に阻害剤の効果が認められるFLT3-ITD陽性細胞株に匹敵する量であった。にもかかわらず、そのFLT3阻害剤の効果はMLL遺伝子再構成陽性細胞において殆ど認められなかった。その差の理由としてその蛋白そのものの活性の違いによるものが大きく起因していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
MLL遺伝子再構成陽性細胞においてFLT3がどの程度細胞増殖に関与しているかを検証する為、より高濃度のFLT3阻害剤で確認を行う。siRNAでFLT3をノックダウンを行い評価を行う。それと並行して薬剤パネルによりFLT3阻害剤と相乗効果を示す薬剤を検索する。
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