2020 Fiscal Year Research-status Report
生体内ゲノム編集を利用したHTLV-1を標的にする新規抗ウイルス療法
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19K08870
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
鈴木 紳介 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特例講師 (20437974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 真一 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任教授 (40322317)
石塚 賢治 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10441742)
魚住 公治 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 内科, 副院長・部長 (90253864)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | HTLV-1 bZIP factor / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト T 細胞白血病ウイルス I 型 (Human T cell leukemia virus type I: HTLV-1) 由来の遺伝子を標的にし、体内ゲノム編集を利用した新規抗ウイルス療法の 確立を目的とする。すべての HTLV-1 感染細胞で、3’側プロウイルスである、HTLV-1 bZIP factor (HBZ) 遺伝子は保存されいる。clustered regularly interspaced short palindromic repeats (CRISPR) /CRISPR-associated 9 (Cas9)システムは、感染細胞のゲノムに組込まれ、発現し続けるHBZ遺伝子を極めて 効率的に機能失活させうるゲノム編集ツールである。CRISPR-Cas9を利用したゲノム編集はProto-spacer Adjacent Motif(PAM)配列とguide RNA (gRNA)配列に依存する。 S.pyogenes 由来のCas9ヌクレアーゼを使用して、HBZ のactivation、 central、bZIP領域を標的にした複数のCRISPR/Cas9 gRNAsを作成した。 作成したCRISPR/Cas9 gRNAsを、HTLV-1感染T細胞株と低悪性度ATL患者白血病細胞へ導入し、HBZ の触媒領域の挿入・欠失変異と変異効率を解析した。 しかし、COVID19のパンデミックの影響もあり、低悪性度ATL患者白血病細胞の検体収集が滞っているため、変異効率の十分な解析はできていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID19のパンデミック影響もあり、低悪性度ATL患者白血病細胞の検体収集が滞っている。今後も患者検体の収集は困難なことが予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
HTLV-1感染T細胞株で代用し研究を推進しているが、細胞株は培養の過程で、多数の遺伝子変異が蓄積しており、HBZ 遺伝子への増殖への依存度は低下しているため、低悪性度ATL患者白血病細胞の検体収集が重要となっている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大の英挙ぷもあり、ATL患者白血病細胞の収集が滞ったことにより、予定した解析が行えず、次年度使用が実験が生じてしまった。 本年度も同感染症拡大の状況も踏まえつつ、予定していた解析のための費用に使用していく。
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