2022 Fiscal Year Annual Research Report
第三世代シークエンサーを用いた血栓症の遺伝的背景の解明と診断・治療への活用
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19K08875
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
宮田 敏行 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 客員研究員 (90183970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根木 玲子 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 室長 (90600594)
辻 明宏 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (70598367)
関根 章博 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, その他(移行) (30425631) [Withdrawn]
小亀 浩市 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (40270730)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 静脈血栓塞栓症 / 特発性血栓症 / 血栓性素因 / 凝固制御因子 / modifier / 登録研究 / プロトロンビンバリアント |
Outline of Annual Research Achievements |
静脈血栓塞栓症の中でも特発性血栓症は、家系内多発、40歳以下の若年性発症、繰り返す再発、まれな発症部位の血栓という特徴を示し、遺伝性血栓性素因を有する場合が比較的高く、治療に抵抗性を示す場合がある。国立循環器病研究センターの心臓血管内科部門肺循環科では静脈血栓塞栓症患者の登録研究を進めている。この登録研究より特発性血栓症患者を選び出し、静脈血栓塞栓症の候補遺伝子の解析を行い、その遺伝的背景を明らかにし、患者の臨床転帰や治療指針を検討することを目的とする。 本年度は、特発性血栓症患者25例を対象に、静脈血栓塞栓症の候補遺伝子(凝固制御因子6遺伝子、凝固因子10遺伝子、ゲノム網羅的解析より静脈血栓症に関連を示した5遺伝子)を次世代シークエンサーで解析した。その結果、14例(全体の56%に相当)に凝固制御因子であるアンチトロンビン、プロテインC、プロテインSの病的バリアントを同定した。プロテインSの病的バリアントは最も多く7例に見られ、中でもp.Lys196Gluバリアントは5例に見られた。2種の異なった病的バリアントの保有は3例(全体の12%に相当)に見られ、そのうちの2例はp.Lys196Gluを保有していた。プロテインS p.Lys196Gluは日本人の約55人に1人に見られることから、本変異は他の血栓性素因に重なることにより血栓発症を修飾するmodifierとして働く可能性が考えられた。私達は以前特発性血栓症患者にアンチトロンビン抵抗性を示すプロトロンビンp.Arg596Glnバリアントを同定したが、今回の解析では本バリアントを同定しなかった。
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Remarks |
Faculty Opinionsに15報の研究論文の紹介を掲載した
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Three cases of unprovoked venous thromboembolism with prothrombin p.Arg596Gln variant and literature review of antithrombin resistance2023
Author(s)
Tsuji A, Miyata T, Sekine A, Neki R, Kokame K, Tomita T, Kashima Y, Asano R, Ueda J, Aoki T, Ogo T
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Journal Title
Intern Med
Volume: 62
Pages: 885-888
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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