2020 Fiscal Year Research-status Report
The pathological role of autoantibodies in systemic lupus erythematosus
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19K08914
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
吉見 竜介 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70585265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 秀明 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30217723)
桐野 洋平 横浜市立大学, 医学部, 講師 (50468154)
岳野 光洋 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50236494)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自己抗体 / TRIM21 / 抗SS-A抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
全身性エリテマトーデス(SLE)における自己抗体の病的役割は今のところ不明である.一方,自己抗体である抗TRIM21抗体が細胞内のTRIM21蛋白が有するI型インターフェロン産生抑制作用を阻害することを示唆する結果が先行研究によって示された.そこで本研究では抗TRIM21抗体の細胞内に取り込まれる至適条件,細胞内のTRIM21蛋白との相互作用,およびTRIM21の機能への影響を調べることによって,SLEにおける抗TRIM21抗体の病的意義を解析することを目的としている. また,TRIM21が細胞内で様々な自己抗体のクリアランスを促進するかどうかを調べ,TRIM21蛋白の治療標的としての可能性を検討する. 初年度は,抗TRIM21抗体が細胞に取り込まれる至適条件の検討に着手した.予備実験として,ヒト単球由来細胞株THP-1細胞に蛍光色素で標識したウサギIgGと各種TLRリガンドを加えて培養し,蛍光免疫染色法を行った.その結果,細胞質内にIgGの蛍光シグナルが観察され,TLR刺激下でIgGが細胞質内に取り込まれることが分かった.その後,ヒトIgGと各種TLRリガンドを加えて培養し,蛍光免疫染色法を行った.その結果,細胞質内に蛍光シグナルが観察され,やはりTLR刺激下で動物種によらずIgGが細胞内に取り込まれることを確認した.培養する細胞密度やIgGの濃度,蛍光免疫染色の際の固定や膜透過性亢進処理などの条件検討によ り,細胞のIgG取り込みの至適条件を検討し,本研究における主要な実験系を確立した.現在抗TRIM21抗体存在下での細胞の性質の変化について調べているところである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた実験を行うことができている.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は引き続き確立した抗TRIM21抗体を用いて抗体が細胞内に取り込まれるかどうかを検討するとともに,細胞内における抗TRIM21抗体とTRIM21分子との会合や抗TRIM21抗体によるTRIM21のE3ユビキチンリガーゼ活性への影響を調べる予定である.
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Causes of Carryover |
注文していたいくつかの試薬の納入が遅くなり,当該年度内に間に合わなかったためである.次年度に計上することとする.
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[Presentation] 全身性エリテマトーデスにおいて抗TRIM21抗体はTRIM21機能不全及びB細胞機能異常と関連する.2020
Author(s)
國下洋輔, 吉見竜介, 鈴木直樹, 飯塚友紀, 三橋正季, 小宮孝章, 櫻井菜月, 杉山裕美子, 桐野洋平, 長岡章平, 中島秀明
Organizer
第48回日本臨床免疫学会総会