2021 Fiscal Year Annual Research Report
Anti-nuclear antibody development during biological disease-modifying anti rheumatic drugs in patients with rheumatoid arthritis
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19K08915
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
藤井 隆夫 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70255462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松宮 遼 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20795372)
藏本 伸生 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70444461)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 生物学的抗リウマチ薬 / 抗核抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチ(RA)患者におけるTNF-α阻害剤(TNFi)治療は、極めて有用な治療法として確立されたが、高分子量の蛋白製剤であることから抗製剤抗体がしばしば誘導され、中和抗体であった場合には2次無効と関連する。また同時にTNFi治療が抗核抗体(ANA)の誘導に関連することはよく知られている。以前、ANAの誘導がインフリキシマブ(IFX)治療の効果減弱と関連していることを報告した。しかし、同様の結果がnon-TNF阻害薬など他の生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬(bDMARD)に当てはまるかどうかは不明であった。本申請研究ではRAでのbDMARD治療中の治療反応とANA誘導との関連を評価し、ANA誘導の相関関係を分析するために、bDMARDを第一選択として治療したまたは治療しなかったRA患者を調べた。ANAは、複数の治療時点で間接蛍光抗体法により測定し、ANA誘導と治療反応性との関連を分析した。興味深いことに、IFXに限らず、すべてのbDMARDでその開始後3か月および6から12か月でのANAの誘導(ベースラインレベルの2倍以上)は、3から12か月OR = 3.51、p = 0.020)および12から24か月での不応と有意に関連した。特にインフリキシマブ(IFX)の使用(OR = 6.24、p <0.001)はANA誘導の強いリスクであったが、他のTNFiは傾向にとどまった。一方、non-TNFiを含めた他のbDMARDはANAの誘導とは関連していなかった。ANAの開発は、bDMARDs治療を受けているRA患者の治療反応不良のマーカーとなる可能性がある。
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