2021 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of the relationship between the gut microbiome and pulmonary non-tuberculous mycobacteriosis
Project/Area Number |
19K08955
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
今村 圭文 長崎大学, 病院(医学系), 教授 (90467960)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦澤 信之 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (30869037)
柳原 克紀 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (40315239)
細見 晃司 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター, 研究員 (00755762)
佐々木 結花 独立行政法人国立病院機構東京病院(臨床研究部), 臨床研究部, 医師 (70415446)
鹿間 裕介 昭和大学, 医学部, 教授 (00255720)
山崎 洋平 昭和大学, 医学部, 助教 (40643896)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 肺非結核性抗酸菌症 / 腸内細菌叢解析 / 簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ) |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症)の発症および進展に腸内細菌叢が深く関わっていると仮定し、肺NTM症における腸内細菌叢の影響について患者腸内細菌叢の解析や肺NTM症マウスモデルを用いた病態解析を行なう。 本年度も臨床研究を継続して実施し、本研究への参加に同意が得られた患者の採血、胸部画像検査、アンケートによる患者背景調査、食習慣調査、および便を採取し腸内細菌叢解析を行なった。本年度は新たに4例のエントリーがあり、共同研究施設である国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所で腸内細菌叢解析を行ない、食習慣調査については簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)を研究協力機関であるジェンダーメディカルリサーチ社で解析した。 臨床計画の具体的な内容としては、臨床的に肺NTM症を疑う患者を対象としてエントリーし、通常診療による検査を行ない、肺NTM症群と、非肺NTM症群に分け、この2群間についての症例対照研究を行なっている。便採取は外来受診時や、検査又は治療導入目的の入院時に行ない、便の細菌叢解析は、国立研究法人 医薬品基盤・健康・栄養研究所において次世代シークエンサーを用いて行なっている。また、患者背景、食習慣、生活習慣についても調査票を用いた調査を行なうが、特に重要な食習慣調査については簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)を採用している。これら収集項目について、肺NTM症群と非肺NTM症群の比較をすることで、肺NTM症の発症及び治療と、腸内細菌叢との関連についての解析が可能であると考えられる。さらに、本研究参加後に、通常診療下で肺NTM症に対する標準治療を開始した患者については、治療開始3-6ヶ月後に胸部CT検査による改善度の評価と、再度便を採取して腸内細菌叢の変化を評価し、治療効果と腸内細菌叢の関連性や、治療が腸内細菌叢に与える影響を検討する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在は主に臨床研究を実施中であるが、臨床研究を主として担当する当院及び共同研究施設の呼吸器内科スタッフが新型コロナ感染症への対応に追われており、また、患者側も受診控えがあり、臨床研究参加者の収集に想定以上の時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染症の影響で臨床研究遂行が遅延しているため、研究機関を1年間延長することとした。今年度から新しく2施設に共同研究施設として参加して頂いたが、登録状況をみながら、必要であれば更に共同研究施設を増やすことも検討する。これまで採取した便の腸内細菌叢解析結果と、臨床診断、各種アンケート調査の結果をリンクさせながら、肺NTM症の病態と腸内細菌叢の関連性についての分析をすすめる。
|
Causes of Carryover |
当初の予定より症例登録数が少なかったこと、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、学会参加のための費用が少なかったこと、マウス実験がまだ未施行であったことなどから使用額が少なかった。次年度は共同研究施設からの登録症例数増加が見込まれることや、マウス実験の予定もあるため、使用額も増加することが予想される。
|