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2021 Fiscal Year Annual Research Report

サイトカインIL-7によるインスリン抵抗性改善の可能性の検討

Research Project

Project/Area Number 19K08999
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

谷一 靖江  京都大学, 医学研究科, 特定講師 (50432331)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
KeywordsIL-7 / 制御性T細胞 / 糖尿病
Outline of Annual Research Achievements

前年度までの研究で、制御性T細胞(Treg)特異的にインターロイキン7(IL-7)受容体alpha鎖(IL-7 receptor alpha; IL-7Ra)を欠損させたマウス(IL-7R-Treg-KO)では、分子Xを発現するTregが内臓脂肪で特異的に減少していることが判明していた。また、この結果、IL-7R-Treg-KOマウスは耐糖能異常を示すことも分かった。肥満マウスでは内臓脂肪のTregが減少しており、血糖値が高くなっていることが知られている。そこで、「肥満マウスにIL-7を投与してTregを増加させることで、肥満による糖尿病を改善することができるか」を検証した。
3週間、野生型マウスとIL-7R-Treg-KOマウスに高脂肪食を与えた。4週間目に、IL-7を腹腔内投与した(3日ごとに1回、合計2回)。比較対象として、同様に高脂肪食を与えたマウスにPBSを腹腔内投与した。IL-7投与による下痢などの症状はみとめられなかったが、PBS投与群に比べて、IL-7投与群では4週間目の体重増加率が低い傾向にあった。2回目のIL-7投与3日後にマウスの血糖値を測定したところ、野生型マウスではIL-7投与による血糖値の有意な低下がみとめられた。予想に反して、IL-7R-Treg-KOマウスでもIL-7による血糖値の低下がみとめられた。また、高脂肪食を与えた野生型マウスにIL-7を腹腔内投与すると血糖値は改善するにも関わらず、内臓脂肪のTreg細胞数はPBS投与群とIL-7投与群間でほぼ変わらないことが判明した。
これらの結果から、IL-7腹腔内投与は肥満による糖尿病の改善に効果があるが、この効果には内臓脂肪のTregは関与していない可能性が示唆された。

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Published: 2022-12-28  

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