2019 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍が分泌するLOXはLuminal型乳癌の骨転移予見バイオマーカーになり得る
Project/Area Number |
19K09046
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
兼松 美幸 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任助教 (90836305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹黒 章 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10197593)
鳥羽 博明 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (40403745)
武知 浩和 徳島大学, 病院, 特任助教 (70380102)
森本 雅美 徳島大学, 病院, 特任助教 (90563817)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Luminal型乳癌 / 骨転移 / Lysyl oxidase(LOX) / LOX阻害薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,乳癌細胞が分泌するLysyl oxidase(LOX)の役割に着目した.マウス乳癌骨転移モデルを用いて,LOXが骨転移形成に果たす役割,また,骨転移形成後にLOX阻害薬を用いてLOXを阻害することで,骨転移の治療になり得るかどうかを検討するとともに,LOXがホルモン陽性Her2陰性乳癌患者における骨転移予見バイオマーカーになり得るかを検討することを目的とした.今年度においては,まずホルモン陽性Her2陰性乳癌細胞株3種類(MCF-7,ZR75-1,HCC1500)を用いてマウス乳癌骨転移モデルの作成を行った.Wangらの方法(Cancer cell 2015)に準じて乳癌細胞株を内腸骨動脈への注入の安定した手技の確立を試みた.マウス内腸骨動脈は非常に細く,さらには31Gという細い針を確実に細い動脈に穿刺する手技の習得に非常に時間を要したうえ,動脈に穿刺できても,うまく所定の量の細胞を安定的に注入する手技の習得に時間を要した.徐々に手技が習熟し,preliminaryではあるが,骨転移を形成するマウスモデルを作成することができるようになってきた.それらのモデルに対して経時的にPET/CT検査を行い,骨転移が形成され,徐々に増悪することを確認することができた.最終42日まで経時的に観察することができ,PET/CTで骨転移巣が経時的に増大し,それとともにFDG集積が強くなることも確認できた.骨転移形成のみならず,肝転移・肺転移を形成するマウスも時に見られた.骨転移また肝・肺転移をきたしたマウスサンプルは採取し保存しており,LOXの発現強度測定を行う準備段階までには至った.
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