2019 Fiscal Year Research-status Report
The establishment of an innovative method for isolation of tumor endothelial cells (TECs) supporting the growth of tumor and the application to cancer therapy
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19K09054
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
藤田 寿一 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (30212187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 伸一郎 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80637017)
加藤 隆幸 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (50343413)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腫瘍血管内皮細胞 / VE-cadherin promoter |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、癌に特有な微小環境下に存在する腫瘍内血管内皮細胞において正常な血管内皮細胞と比較して生物学的特性が異なることに着目し、選択薬剤耐性遺伝子およびEGFPを血管内皮細胞において特異的に発現するトランスジェニック・マウス(TGマウス)を作製した後、そのTGマウスを利用して効率的に純度の高い腫瘍血管内皮細胞を分離・培養し腫瘍血管内皮細胞に対してのみ、生物活性阻害効果を示す低分子化合物のスクリーニングおよびマイクロアレイ法により腫瘍血管内皮細胞において特異的に発現している遺伝子を同定し、その遺伝子産物の機能阻害剤を検索することによって、副作用などのない特異性の高い癌の新規血管新生阻害療法の開発を目的とする。当該年度においては、すでに作製していた血管内皮細胞特異的に発現するマウスVE-Cadherin 遺伝子の発現制御領域(mVEC)の下流に選択マーカー遺伝子(選択薬剤耐性遺伝子およびEGFP)を組み込んだプラスミドに関して、大阪市立大学・医学部の研究支援プラットフォーム・動物実験施設におけるCRISPR-Cas9法を用いるトランスジェニック・マウス(TGマウス)作製法のために、マウスにおいて明白な有害作用を生じず定常遺伝子発現が可能なトランス遺伝子挿入部位、すなわちセーフ・ハーバー部位であるRosa26座位に血管内皮細胞特異的マウスVE-Cadherin 遺伝子の発現制御領域(mVEC)+選択マーカー遺伝子(選択薬剤耐性遺伝子およびEGFP)をノックインするためのコンストラクトを再構築する必要があり、その途中段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大阪市立大学・医学部の研究支援プラットフォーム・動物実験施設においてはCRISPR-Cas9法を用いるトランスジェニック・マウス(TGマウス)作製法であるため、すでに作製が完了していた血管内皮細胞特異的に発現するマウスVE-Cadherin 遺伝子の発現制御領域(mVEC)の下流に選択マーカー遺伝子(選択薬剤耐性遺伝子およびEGFP)を組み込んだプラスミドを再構築する必要があったこと、また、大阪市立大学と大阪府立大学の統合計画が実施されることとなり、研究計画申請時には想定していなかった統合に関するワーキング委員としての事務作業に時間を要したため
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Strategy for Future Research Activity |
大阪市立大学・医学部の研究支援プラットフォーム・動物実験施設におけるCRISPR-Cas9法を用いるトランスジェニック・マウス(TGマウス)作製法のために再構築し、選択薬剤耐性遺伝子およびEGFPを血管内皮細胞において特異的に発現するトランスジェニック・マウス(TGマウス)を作製した後、申請した計画に則って研究を遂行する予定である。
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Causes of Carryover |
大阪市立大学・医学部の研究支援プラットフォーム・動物実験施設においてはCRISPR-Cas9法を用いるトランスジェニック・マウス(TGマウス)作製法であるため、すでに作製が完了していた血管内皮細胞特異的に発現するマウスVE-Cadherin 遺伝子の発現制御領域(mVEC)の下流に選択マーカー遺伝子(選択薬剤耐性遺伝子およびEGFP)を組み込んだプラスミドを再構築する必要があったため 【使用計画】 1)セーフ・ハーバー部位であるRosa26座位に血管内皮細胞特異的マウスVE-Cadherin 遺伝子の発現制御領域(mVEC)+選択マーカー遺伝子(選択薬剤耐性遺伝子およびEGFP)をノックインするためのコンストラクトを再構築し、大阪市立大学・医学部の研究支援プラットフォーム・動物実験施設におけるCRISPR-Cas9法を用いる作製法で、TGマウスを樹立する。 2)樹立したTGマウスに腫瘍細胞を移植して一定サイズになった腫瘍塊から腫瘍血管内皮細胞を分離・精製し、遺伝子発現パターンを正常な胸部大動脈内皮細胞と比較することで、腫瘍血管内皮細胞において特異的に発現している遺伝子を同定する。
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[Journal Article] The Effects of Eribulin on Breast Cancer Microenvironment Identified Using Eribulin-resistant Breast Cancer Cell Lines2019
Author(s)
Goto Wataru, Kashiwagi Shinichiro, Asano Yuka, Takada Koji, Takahashi Katsuyuki, Fujita Hisakazu, Takashima Tsutomu, Shibutani Masatsune, Amano Ryosuke, Tomita Shuhei, Hirakawa Kosei, Ohira Masaichi
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Journal Title
ANTICANCER RESEARCH
Volume: 39 ( 8 )
Pages: 4031-4041
DOI
Peer Reviewed
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