2019 Fiscal Year Research-status Report
ヒトTIGITおよびPQA-18誘導MDSCによる異種移植拒絶反応抑制効果の検討
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19K09092
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 晃 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (00319708)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 異種移植 / マクロファージ / TIGIT / PQA-18 |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究室では異種移植における拒絶反応の抑制を目指して研究を行っており、今回は特にマクロファージによる拒絶反応抑制を目指して研究を行った。 ヒトTIGIT分子およびPAK2阻害剤であるPQA-18のin vitroにおけるマクロファージ誘導異種拒絶反応抑制効果をin vitroの系で検討した。その結果、ヒトTIGIT, PQA-18ともに著明にマクロファージ誘導拒絶反応を抑制することが明らかとなった。 ブタ血管内皮細胞に強制発現させたヒトTIGIT分子はマクロファージ上のCD155分子と結合することにより、SHP-1のリン酸化を誘導し抑制シグナルを誘導することを明らかにした。またPQA-18はマクロファージのM1マクロファージへの分化を抑制することが明らかとなったが、詳細なメカニズムに関しては現在検討中である。 この研究成果は2019年ドイツミュンヘンで行われた国際異種移植学会にて報告された。今後はさらなるメカニズムの解明とin vivoにおけるヒトTIGIT, PQA-18の効果について研究したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、ヒトTIGIT分子およびPAK2阻害剤であるPQA-18のin vitroにおけるマクロファージ誘導異種拒絶反応抑制効果をin vitroにおいて確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はin vitroでの検討(特に詳細なメカニズム)をさらに推し進めるとともに、ヒト免疫化マウスを用いたin vivoでの効果について検討する予定である。
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Causes of Carryover |
研究を進めていく上で必要に応じて研究費を使用したため当初の見積もり額と執行額は 異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進め ていく。
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Research Products
(4 results)