2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a clinical tube with an antifouling function using biomimetics technology
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19K09102
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
合川 公康 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (20438823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 朋季 京都大学, 工学研究科, 特定研究員 (00756538)
岡田 克也 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (60364775)
渡邉 幸博 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70747584)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 消化器外科学 / 医療材料 / ステント / 医療用チューブ |
Outline of Annual Research Achievements |
医療現場では、さまざまな生体内留置チューブが用いられている。これらのチューブは、人工呼吸時に挿入する気管内チューブ、栄養を注入するための経管栄養チューブ、胆管の閉塞を解除する胆管ステントチューブ、血管内に留置し補液を行う点滴チューブなど多岐にわたり、実臨床では不可欠なデバイスである。ここで大きな問題となるのが、これらチューブの閉塞であり、閉塞を起こしにくい生体内チューブは、臨床医が待望するデバイスである。そこで我々は、防汚効果を 獲得できるバイオミメディクス技術に注目し、チューブ内壁に防汚機能を有する構造体を付加したチューブの開発を工学系大学もしくは企業と協力して行っている。チューブの基本的構造の作成は、立命館大学を経て香川高専での作成となっている。本研究では、特に閉塞しやすく 入れ替えの難しい胆道ステントを改良したバイオミメティクス構造をもつ胆道チューブステントをデザイン、作製し、大動物での前臨床実験を行い、その後、気管内チュー ブ、栄養チューブ、最終的には血管内カテーテルを開発することを目標にしてる。既に胆管チューブにおける大動物実験はほぼ終了し、防汚機能においては良好な結果を得ている。 最終年度は胆道チューブにおける防汚効果について追加の動物実験を行った。一部、動物の問題で期待する検体数を獲得できなかったが、基本的には防汚効果の証明がされており、これ以外に実験動物の胆管を摘出しその組織学的評価を行って安全性を確認している。防汚効果を持つステントの作成は、この数年で作成方法がより簡便となっており、今回のステントの実験では、香川高専によるプラズマ法を用いた防汚ステントを作成しこれを評価している。 この、作成方法による防汚効果が証明されれば、さまざまな材料に対して防汚効果がさらに容易に付加可能である。
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