2019 Fiscal Year Research-status Report
転移性大腸癌における癌悪液質併発のエピジェネテックな機序解明
Project/Area Number |
19K09119
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
藤川 裕之 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (40616091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
問山 裕二 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (00422824)
奥川 喜永 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (30555545)
北嶋 貴仁 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30586772)
楠 正人 三重大学, 医学系研究科, 寄附講座大学教員 (50192026)
三木 誓雄 三重大学, 医学系研究科, 客員教授 (50242962)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大腸がん / 悪液質 / マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸癌に対する全身化学療法はこの数年で飛躍的な進捗をとげているが、いまだその予後は不良で、さらなる治療法の開発や新たなアプローチが必要となる。一方、悪性腫瘍の進行に伴う体重減少は、癌悪液質と表現され、食欲不振、骨格筋量減少を呈する病態であり、Quality of life(QOL)の低下を引き起こす。とりわけ転移性病変を持つ悪性腫瘍患者において悪液質は併発しやすく、転移性病変が致死的ではないにもかかわらず悪液質を発症する症例は少なくなく、その頻度は8割にも及ぶとの報告もある。しかしながら、遠隔転移症例に併発する癌悪液質発症の機序はいまだ不透明な部分が多く、遠隔転移誘発癌悪液質発症の機序を解明することは、癌悪液質に対する新規治療標的になりえるほか、癌悪液質発症高リスク症例群の早期診断や、病期進展モニタリングを可能としうる非侵襲的バイオマーカーの確立につながる可能性がある。本研究は、注目を集めつつある大腸癌における遠隔転移誘発悪液質発症にかかわる血清中miRNA群を同定し、新たな非侵襲的診断マーカーを確立し、癌悪液質の機序解明と治療法開発を目的とするTwo way approachを行い、極めて予後不良な経過をたどる悪液質に苦しむ大腸癌患者の予後・QOLの向上をめざすことを目的とする。本年度は研究計画に従い、まずは臨床検体からのDNAやRNAの抽出を施行し、またその一部の検体を使用し、候補となりうるmiRNAの発現解析を行うとともに術前体組成や栄養指標との相関を解析し、今後の多数検体を用いた解析における候補miRNAの絞り込みを継続中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床検体からのDNAやRNAの抽出を施行すのにやや時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は多数検体を用いた解析をおこない、miRNA発現と体組成との相関を明らかにしていく予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画がやや遅れが生じたため。今後は準備を進めた多数検体を用いた解析をおこない、miRNA発現と体組成との相関を明らかにしていく予定である。
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