2019 Fiscal Year Research-status Report
肥満外科手術バイパスモデルにおける消化管ホルモンと食欲の変化について
Project/Area Number |
19K09126
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
太田 正之 大分大学, 国際教育研究推進機構, 教授 (80271104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 裕一 大分大学, 医学部, 助教 (20468010)
猪股 雅史 大分大学, 医学部, 教授 (60315330)
中沼 寛明 大分大学, 医学部, 医員 (60837459)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肥満外科手術 / メタボリックサージェリー / スリーブバイパス術 / スリーブ状胃切除術 / バイパス手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では世界で広く行われているスリーブ状胃切除術と、わが国で開発され糖尿病により高い効果を有するスリーブバイパス術を比較し、スリーブ状胃切除術に十二指腸空腸バイパス術を加える上乗せ効果のメカニズムについて明らかにするものである。ラットスリーブバイパスモデルを作成し、消化管ホルモンや視床下部摂食中枢の変化についてスリーブ状胃切除術と比較検討を行う。実際にはSprague-Dawley ratに60%高脂肪食を6週間与え食餌性肥満ラットを作成し、手術を行い、スリーブ状胃切除を行うスリーブ群 (Ⅰ群)、スリーブバイパス術を行うスリーブバイパス群(Ⅱ群)、開腹手術のみを行うコントロール群(Ⅲ群)、手術群と同様の体重になるように食事摂取量を制限したダイエット群(Ⅳ群)を作成し比較検討する。 本年度は以前に採取していた視床下部標本を使って、まず摂食中枢(AgRP)と満腹中枢(POMC)の発現をqRT-PCRにて検討を行った。AgRPについては食事制限群に比較し手術群は有意に発現が低下していたが、POMCについては差を認めなかった。以前の擬死のタイミングが悪かったと考えられ、新規モデルについては擬死のタイミングを変更にすることとした。 また新規モデルを作成し、視床下部の免疫染色を行ったところ、POMCではスリーブ群とスリーブバイパス群に差を認めなかったが、摂食中枢のNPYについてスリーブバイパス群でスリーブ群よりも発現が低下していた。つまりスリーブに十二指腸空腸バイパス術を加えることで、より空腹がきにくくなることが示唆された。 今後は免疫染色のモデル数を増やし、消化管ホルモンの変化も確認していくこととする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
われわれのラットスリーブバイパスモデルは確立しているが、新たな術者の手技の習得に思ったより時間がかかった。 現在、モデル作りは軌道にのり、遅れを取り戻す予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
新規モデルの数を増やし、qRT-PCRと免疫染色で視床下部の摂食中枢の発現を比較検討するとともに、消化管ホルモンの変化も検討する予定である。
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Research Products
(6 results)