2020 Fiscal Year Research-status Report
胆管癌悪性化における癌内線維芽細胞の役割の解明と新規治療への応用
Project/Area Number |
19K09133
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
今村 宏 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00283268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折茂 彰 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70275866)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ヒト胆管・膵癌 / 線維芽細胞 / PDX / 中間型上皮間葉移行 |
Outline of Annual Research Achievements |
胆管癌の代表的な治療である手術療法、放射線療法や抗癌剤の効果は非常に限られているだけでなく、患者の生活の質を低下させる。それ故、より根治的な胆管癌の治療法の開発が望まれる。本研究では、胆管癌悪性化の原因を解明し新規治療法開発に役立てるために、患者胆管癌手術検体を用いたpatient-derived tumor xenograft (PDX)モデルを樹立する。また、胆管癌間質に多く存在する癌内線維芽細胞 (Carcinoma-associated fibroblasts : CAFs)は癌細胞の浸潤、転移の促進や治療抵抗性獲得に関与しているが、その分子機構はまだ不明な点が多い。申請者らは、PDXモデルの樹立および癌患者よりのCAFsの抽出を行い、CAFsがヒト乳癌や大腸癌細胞の増殖、浸潤や転移を促進する事を明らかにした実績がある。本研究では、患者胆管癌由来CAFsを抽出し、胆管癌との共移植系PDXモデルを確立する。さらにCAFsが胆管癌の浸潤、転移や薬剤抵抗性に与える影響を解明し、CAFsと胆管癌の相互作用を媒介する遺伝子やシグナルを同定し、新規治療法の基礎を確立する。
手術により摘出された患者大腸癌組織よりCAFsを抽出した。非癌部の正常組織よりコントロール線維芽細胞を抽出した。現在まで3例の患者よりCAFsおよびコントロール線維芽細胞の抽出が完了している。また大腸癌小組織を高度免疫不全NOGマウスに皮下移植しPDXモデルを作製している。現在3例の移植が完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
手術により摘出された患者大腸癌組織よりCAFsを抽出した。非癌部の正常組織よりコントロール線維芽細胞を抽出した。現在まで3例の患者よりCAFsおよびコントロール線維芽細胞の抽出が完了している。また大腸癌小組織を高度免疫不全NOGマウスに皮下移植しPDXモデルを作製している。現在3例の移植が完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
CAFsおよびコントロール線維芽細胞のmyCAF,iCAF,apCAF stateを調べ、in vitro, in vivoの実験に用いる線維芽細胞を選別する。PDXよりtumor organoid を樹立する。 それぞれ患者10例より施行し十分な検体数を確保する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染のため予定していた高度免疫不全NOGマウスに患者胆管がん検体を移植をする実験の一部が延期になったため。
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Research Products
(1 results)