2021 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of biomarker in intrahepatic recurrence of hepatocellular carcinoma through extracellular vesicles
Project/Area Number |
19K09146
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野田 剛広 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50528594)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / 腫瘍血管内皮細胞 / 腫瘍血管正常化 / 疲弊化 / PFKFB3 / GPNMB |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、肝細胞癌において、腫瘍細胞由来エクソソームを介した前転移ニッチ形成機構の解明と、中心的役割を果たすmiRNAの同定・機能解析により肝細胞癌患者の予後を改善することである。 令和2年度において、エクソソームの機能・網羅的発現解析により、HuH-7M由来エクソソームにおいてmiR-638、miR-663a、miR-3648、miR-4258の4つのmiRが肝細胞癌の肝内転移に関与していることが解明され、臨床検体を用いた解析により、肝細胞癌患者の手術前血清中miR-638高発現群は、根治切除後の再発率が有意に高かったことを示し、予後予測マーカーとなりうることを示した。 当該年度における研究結果は、マウスの皮下腫瘍モデルを使用して、腫瘍血管内皮細胞と正常血管内皮細胞を分離培養し、様々な機能解析を行った。まず腫瘍血管内皮細胞において解糖系酵素であるPFKFB3が高発現していることを見いだし、癌細胞の発育進展に関与していることを見いだした。PFKFB3の発現抑制により、腫瘍血管が正常化することをマウスモデルにて示すことができた。さらに腫瘍血管内皮細胞は、細胞障害性T細胞の疲弊化を通じて、腫瘍の発育進展助長させることが判明した。このT細胞の疲弊化は腫瘍血管内皮細胞におけるGPNMBの発現を介してT細胞の機能抑制が行われるメカニズムを解明した。このように血管内皮細胞における研究から派生して、肝細胞癌における腫瘍血管内皮細胞の同定、そのカウンターパートとしての正常血管内皮細胞の機能解析、そして新たな治療標的としての分子を同定し、これらの研究結果を英文誌に報告した。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Clinical Significance of Acylphosphatase 1 Expression in Combined HCC-iCCA, HCC, and iCCA2021
Author(s)
Yoshihiro Sakano, Takehiro Noda, Shogo Kobayashi, Akihiro Kitagawa, Yoshifumi Iwagami, Daisaku Yamada, Yoshito Tomimaru, Hirofumi Akita, Kunihito Gotoh, Tadafumi Asaoka, Masahiro Tanemura, Koji Umeshita, Koshi Mimori, Yuichiro Doki, Hidetoshi Eguchi
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Journal Title
Dig Dis Sci .
Volume: -
Pages: --
Peer Reviewed
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